EU指令への対応:イギリスのオープンデータ事情1/3

2012年10月1日 in Special


イギリス政府はEUのPSI指令(EU指令2003/98/EC)を実現するための国内規制として、2005年7月1日に” The Re-use of Public Sector Information Regulations 2005”を施行しました。この規制の目的は、公的機関が保有するデータを再利用する際の障害を取り除き、公的機関のデータ再利用を促進させることであり、透明性・公正さ・一貫性を向上させることに主眼を置いています。この規制は、欧州全体に渡って革新的で新しい情報プロダクトや情報サービスが開発され、情報産業が活況を呈するようになることを狙ったものです。

その後、イギリス政府は2006年10月に公的機関のデータ再利用を促進する専門組織としてOffice of Public Sector Informationを国立公文書館(National Archives)内に設置し、オープンデータの保持者である公的機関に対する規制者として、再利用を促進するための標準の設定やライセンスの提供など重要な役割を果たしました。

出典:http://data.gov.uk/

2009年9月には政府のデータポータルであるdata.gov.ukがβ公開され、多くの参加者によるテストを経て、2010年1月に正式公開されました。data.gov.uk は2012年6月28日に全面リニューアルされ、2012年10月1日現在、8,687個のデータセットが公開されています。data.gov.ukはオープンデータを推進する非営利団体Open Knowledge Foundationのプロジェクトの1つであるCKAN(Comprehensive Knowledge Archive Network)が開発したオープンソースのデータポータルを利用して開発されたものです。

イギリスがオープンデータ先進国となったのは、政府による積極的な取り組みもさることながら、Open Knowledge Foundationが展開したオープンデータ普及のための活動、特にデータポータルの実装に直接貢献するCKANプロジェクトの存在は非常に大きかったと言えます。

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Tomihiko Azuma

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Chief Fellow, Institute for International Socio-Economic Studies (株式会社国際社会経済研究所 主幹研究員)