Aid Transparency Index公開、支援機関の透明性を評価
2012年10月3日 in News
Publish What You Fundが世界的な支援機関の透明性を評価し、その結果を公表しました。トップはUK Department for International Development(英国国際開発省)で透明度91%、僅差の2位は World Bankで88%。この後は少し差が開いて77%でオランダ、Global Fund、European Commission-DEVCOが並んでます。日本の外務省は54%、JICAは52%で、ぎりぎり合格というレベルです。全体の平均は41%で、これでも昨年よりは大幅に上昇しています。
透明性は①組織レベル、②国レベル、③活動レベル、という3つのレベルで評価され、それぞれのレベルに1/3の重み付け(つまり33.33%)が与えられています。評価指標は全部で43(組織11、国7、活動26)です。具体的な評価指標の内容はレポートのp.107に記載されてますが、透明性の評価なので、ほとんどの項目がデータ公開、つまりオープンデータに関係する内容となっています。
評価指標の中で特別なのが、”Engagement in IATI”、つまりInternational Aid Transparency Initiative(IATI)に加盟しているかどうかです。これだけは他の指標よりも重視されていて、単独で5.56%の重み付けが与えられています。IATIとは、支援に関する支出などのデータを公開し、比較をしたり、追跡したりできるようにするための標準を定めている世界的な機関です。
Transparency Internationalによると、世界における2011年の総支援金額は約1340億ドルで、その3/4がIATIに加盟している機関を通じて提供されています。今回の透明化指標ランキングにおいても上位16はすべてIATI加盟機関で占められています。残念ながら日本の外務省、JICAはどちらもIATIに加盟していません。
IATIの支持を表明している国も途上国を中心に22カ国あります。アジアではバングラデシュ、インドネシア、ネパール、ベトナムなどが支持を表明しています。こうした国々はIATIに加盟している機関からの支援を今よりも強く求めるようになるかもしれません。
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