オープンデータのライセンスを考える(14)相互運用性

2012年11月17日 in Special


データ/データベースには通常、著作物よりもリミックスしやすいという性質がある。リミックスの仕方を大別すると同種のデータを追加する蓄積型と、特定の値をキーにして別のデータに紐付ける連携型がある。いずれの場合もデータ量が増えるほどに分析の精度が上がったり、新たな知見が得られる可能性が高まる。データにとって数はチカラなのだ。それゆえ相互運用性は重要なポイントであり、相互運用性に欠けるデータはそこから得られる成果を限定してしまう。

一方、オープンなライセンスには互換性の問題があるGPLがv2とv3では互換性が無いという話と同様のことがデータ/データベースでも起こりえるのだ。

自由やオープンへの思いは国、組織、人により異なる。それぞれが自分の思いや都合だけでライセンスを策定すると、他との互換性が失われ、データの価値を十分に引き出すことができないといったことにもなりかねない。オープンなデータのライセンスはまずはできるだけ既にあるものを適用することを検討し、どうしても新たに必要な場合はできる限り他との互換性を確保する工夫をするべきだ。

下記の表はオープンデータに関わるライセンス同士の互換性をおおまかに表したものであるが、非専門家の筆者がまとめたものであり、おそらく不正確な部分があると思われる。おおよその傾向として捉えるにとどめて頂きたい。

ちなみにODbLの継承条項は蓄積型のリミックスに適用されるが連携型のリミックスには適用されない、というデータベースの特性を踏まえたライセンスになっているが、下の表にはこういった詳細な区別は反映されていない。

 <デザイン上の問題で20行ほどの空白行があります>























ライセンス 1)2)3)4)5)6)7)8)9)
1)Public Domain⇔/⇔⇔/⇔-/⇔→/--/→→/→→/→→/-→/→
2)CC0⇔/⇔⇔/⇔-/-→/--/→→/→→/→→/-→/→
3)PDDL-/⇔-/⇔-/⇔-/--/→-/→-/→-/--/→
4)CC-BY←/-←/--/-⇔/--/-⇔/-⇔/-→/-→/-
5)ODC-By-/←-/←-/←-/--/⇔-/⇔-/⇔-/--/→
6)OGL←/←←/←-/←⇔/--/⇔⇔/⇔⇔/⇔→/-→/→
7)OL←/←←/←-/←⇔/--/⇔⇔/⇔⇔/⇔→/-→/→
8)CC-BY-SA←/-←/--/-←/--/-←/-←/-⇔/-⇔/-
9)ODbL+DbCL←/←←/←-/←←/--/←←/←←/←⇔/-⇔/⇔

【凡例】著作物/データ、→:片方向互換(矢印の方向に混ぜられる)、⇔:双方向互換(双方向に混ぜられる)、-:非互換または対象外
【注意】この表は十分な評価がなされたものではなく、傾向を見る目安として参照のこと。内容は保証できません。

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Shu Higashi (東 修作)

Written by

Georepublic Japan に勤務。OKJP事務局長及びオープンストリートマップ・ファウンデーション・ジャパン 事務局を兼務。Code for Japan設立発起人。内閣府電子行政オープンデータ実務者会議利活用推進WG構成員。 OpenStreetMapという自由な世界地図を作る活動をきっかけにオープンデータの活動に関わりはじめました。主な関心領域はデータのライセンシング、コミュニティ活動、市民参画、国際連携など。 投稿記事の内容はあくまで個人としてのものであり、所属する組織を代表する見解ではありません。