オープンデータを実効ある活動にするために

2012年12月4日 in Special


2013年2月13日にスイスでZürich Greenhackathonが開催されます。このイベントはその名前から推測できるように、気候変動や持続可能性などをテーマにしたハッカソンです。チューリッヒのGreenhackathonは、2011年10月から始まったGreenhackathonシリーズの一環として位置付けられており、これまでにストックホルム、ロンドン、バルセロナ、ヘルシンキと4回開催され、来週はアテネでも開催が予定されています。

このZürich Greenhackathonは、ICT for Sustainability Conference(ICT4S)の一部としても位置付けられています。ICT4Sは、ICTを活用して持続可能な社会づくりに取り組んでいるトップクラスの専門家が世界中から集まるカンファレンスです。そして先日ご紹介したように、Open Knowledge Foundationで新たに立ち上がった Open Sustainability Working Groupは、社会の持続可能性を高めるためにオープンデータの活用を推進するワーキンググループです。

こうした一連の活動を整理してみると次のようになります。

  1. 特定のテーマを設定する(ex. 持続可能性)
  2. 公的データをオープン化して現実を表すオープンデータ基盤をつくる(ex. Open Sustainability Working Group)
  3. ハッカーのスキルやICTを活用して現実を可視化し、ソリューションに仕立てる(ex. Greenhackathon, ICT4S)

日本でも、1についてはアイデアソンが、2についてはデータ発見ワークショップが、3についてはハッカソンが開催されています。1と3を組み合わせたり、1と2を組み合わせたイベントも開催されるようになってきました。さらに、オープンデータのコミュニティと、オープンソースのコミュニティやハッカーコミュニティとの協働が進み、社会的課題に取り組むNPOや社会的企業との連携も検討され始めています。

今後は、ある具体的なテーマや社会的な課題を設定して、その場限りではなく長期間に渡って、テーマに沿った1,2,3の活動を連動させていけるようにしていくことが必要です。日本で大きな問題になっている年金や社会保障いじめなどについても、議員や専門家に全てを委ねるのではなく、その実態を可視化し、市民参加の場を作りだすことで、市民自らが課題解決に取り組めるようにしていかなければなりません。

オープンデータが一時のブームで終わらないようにするために、OKFJがなすべきことは多く、今後も先頭に立って促進していきたいと思います。

 

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Tomihiko Azuma

Written by

Chief Fellow, Institute for International Socio-Economic Studies (株式会社国際社会経済研究所 主幹研究員)