オープンデータが加速するスマートエネルギー、Smart Energy @ Home

2013年1月15日 in Special


デンマークのミドルファートで実施されているSmart Energy @ Homeは、快適さ損なうことなく家庭でのエネルギー消費量と支出の削減を目指したプロジェクトです。このプロジェクトではスマートメータのような計器によるデータ読取に加えて、数々のオープンデータが活用されています

家庭におけるエネルギー消費に関しては、暖房システムへの供給エネルギー量(可能な場合は適切な装置で遠隔読取)、作られる温水量、温水消費量、家の温度などが計器によって測定されます。Smart Energy @ Homeでは、こうした家庭のエネルギー消費に関するデータだけでなく、以下のような多くの公的データも活用しています。

  • 気象測定と予測データ(デンマーク気象庁がプロジェクトに提供)
  • デンマークのビル・住宅登録簿、ビルの大きさ、施設の種類、エネルギー消費に関する過去の記録など
  • 建物に関する詳細データ、居住人数と年齢、窓の取り換えなど実施済みリノベーションなど(アンケートや他の公的記録から収集)

Smart Energy @ Homeでは、こうした2種類のデータ源を組み合わせることで、個々の建物にとってさらに有益な以下のようなデータを導き出すことができます。

  • 家の温度傾向
  • 暖房システムの効率性
  • 暖房消費指標(KWh/㎡、KWh/人)と同タイプの家の平均値との比較
  • 家庭生活や家の種類に関係した家庭行動(このデータは住人や建物の種類で分割されたセグメントに対して、カスタマイズされた最適なスマートエネルギー・ソリューションを検討するために活用)
  • 気象データと連動した家の冷暖房率

スマートエネルギーに関しては、これまでもエネルギー消費の見える化に焦点を当て、消費量そのものの可視化や消費傾向に基づく需要予測などが行われてきました。Smart Energy @ Homeはこうした従来の取り組みの一歩先をいっており、オープンデータを活用することによってより価値の高い分析やカウンセリングを実現していますデンマークが公的データの全面公開に踏み切った背景には、こうした地道な社会実験があることも忘れてはなりません。

出典:

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Tomihiko Azuma

Written by

Chief Fellow, Institute for International Socio-Economic Studies (株式会社国際社会経済研究所 主幹研究員)