米政府『革新の第2ラウンド』へ、オープンデータなど9プロジェクトを発表

2013年2月7日 in Special


米政府は2月5日、斬新なアイデアと画期的な技術を組み合わせて政府を革新するプログラム、“The Presidential Innovation Fellows”の第2ラウンドとして9つのプロジェクトを実行すると発表しました。米政府は『革新の第2ラウンド』において、以下の3点を鮮明に打ち出しています。

  1. 政府の重要な役割とは、民間に対しても政府内部に対してもプラットフォームを提供することである
  2. プラットフォームとは、データ、ツール、ネットワーク、アーキテクチャー、標準、資金提供方法なども含む
  3. アメリカをより強くするのは、個人や小規模企業の創造性であり、それを伸ばすことが何よりも重要である

 

以下では9つのプロジェクトを順に簡単にご紹介しますが、米政府の強い決意が感じられます。

Disaster Response & Recovery

  • 人命救助や被害軽減に欠かせない情報を特定する
  • 情報の収集・合成・流通に役立つツールを特定したり新たに開発する
  • 災害対応の職員がこれらのツールを使いこなせるよう訓練する

MyUSA (MyGovを発展させたもの)

  • 政府機関の都合でサービスを体系化するのをやめる
  • 特定の目的達成のために必要なサービスは何かという観点から体系化する
  • 小規模企業や輸出業者が政府の情報を簡単に見つけることができるようにする

RFP-EZ and Innovative Contracting Tools

  • 小規模企業が政府にもっとサービスを販売しやすくすると共に、政府の調達責任者の購買プロセスを単純化する
  • 公共財やサービスの調達価格をポータルで公開し、政府機関間および政府機関内で共有することで”最高の購買”を誰もができるようにする

Cyber-Physical Systems

  • 産業用インターネット革命による次世代「スマートシステム」と、製造・輸送・エネルギー・ヘルスケア・国防・農業・緊急対応などの幅広い分野におけるイノベーション成長エンジン創出が目的
  • 産業界と政府が共同で、アーキテクチャー・標準・プロトコル・高度分析・評価環境などを含むプラットフォームを開発しベストプラクティスを生み出す

Open Data Initiatives

  • 政府のデータと民間が自発的に提供するデータを組合せ、起業家を育成し仕事を創出する
  • 従来の健康・エネルギー・教育・ファイナンス・治安・国際開発に加えて、以下の3領域に活動を拡げる
  1. ビッグデータや学習分析を活用したバーチャル学習
  2. スミソニアン博物館向けデジタルツール
  3. Data.govのオープンデータハブ

MyData Initiatives

  • 現在は医療データのBlue Button、エネルギーデータのGreen Button、さらに教育関係(学業記録、学生ローン/奨学金の履歴など)に個人がアクセスできるが、個人データにアクセスできる領域をさらに拡大する
  • 民間企業には、個人が自分の個人データにアクセスして活用できるようツールやサービスの開発を促す

Innovation Toolkit

  • 人事局が一般調達局と国務省と協力して、連邦政府職員のスキル・創造性・革新力の強化・開発に取り組む
  • 上記目的を実現するために、オンライン学習、スキルの共有、ケーススタディ/ガイド/ハウツーなどを備えたライブラリなどを提供する、直感的に使えるオンラインのコラボレーション・プラットフォームを開発する

21st Century Financial Systems

  • 各機関が自分たちの固有のニーズに基づいて市販の民生品を購入し、結果としてコスト高・スケジュールの遅延・実装不能・不必要に複雑で利用できない機能などの問題を改める
  • サービスの共有と要求仕様の標準化を進め、機関固有の微調整は最低限とする

 Development Innovation Ventures

  • 世界における最も困難な問題に取り組みために、USAIDが国際協力において活用し実績をあげている段階的資金提供方式を政府にも適用する
  • USAIDの方法とは、最初は国内外のスタートアップや既存民間企業、社会的企業、学会などから幅広く提案を受け付け、集まった膨大な提案をレビューし、少数の投資先を決定し、活動成果ベースで資金提供を段階的に行う方法

 

出典:The Presidential Innovation Fellows

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Tomihiko Azuma

Written by

Chief Fellow, Institute for International Socio-Economic Studies (株式会社国際社会経済研究所 主幹研究員)