ギークと一緒に!オープンデータ

2013年2月11日 in Events, Special


「ギークと一緒に!オープンデータ」というイベントが2/10(土)にギークカフェ水道橋で開催されました。主催は自身もギークだったと遠い目で語る田島さん。

第一部ではsinsai.info での東日本大震災復興支援活動やその後の様々なハッカソンイベントなどをきっかけにいつの間にかオープンデータの活動に巻き込まれた田島さん自身の経験を振り返りながら、ギークとは何か、オープンデータとは何か、そしてこれら両者の関わりといったことが紹介されました。

資料:ギークと一緒に!オープンデータギークとは何かオープンデータ特有の技術

そして第二部。チームに分かれてワークショップ形式で行われました。本ブログの過去記事でも紹介された400以上ものオープンデータ活用事例から好きなものを選んでその内容、特徴、目的、技術基盤、ビジネスモデルなど、開発した人たちの目線で、どうい思いでそのサービスが作られたのかを探ってみようというものです。

まずそのチーム分けの基準が生まれた月を基準にするというユニークなもの。田島さんによればギークには早生まれが多いので、早生まれを分散させたくて考えたとのこと。「早生まれは同級生の中でも体が小さくて内向的な人が多く、ギークに向いている」ということだそうです。

各チームからの発表は次のようなものでした。

12月~2月生まれチーム

分析対象:Leaflet Maps Marker(No.168)
オープンソースのブログであるWordpressのプラグインで様々なマップ上にアイコンを乗せて位置を表現できるツール。普及しているプロダクト上で手軽に使える点が最大の特徴。社会的な課題をマップ上に表現したい場合など、用途は広い。


全くの偶然ですが、このプラグインは筆者が日本語化しているもので本サイトでも使われている以下の様なマップです。イベント会場でも発表資料を作る間に10分ほどで構築されていました。

マップをロード中 - しばらくお待ちください...

ギークカフェ水道橋 35.700531, 139.753427 ギークカフェ水道橋

3月~5月生まれチーム

分析対象:Nottingham Information Prescriptions(No.225)

・自分のプロフィールを入力することで、その内容に応じた情報が取得できるサービス。
・長期間を要する病気に関して、パーソナライズされた、NHS公認の情報を提供(情報処方箋、Information prescriptions)
・心臓病、アスペルガー症候群、脳卒中、老化など
・オンラインで情報を見るだけでなく、ダウンロードしたり、かかりつけ医からプリントアウトを入手することもできる
・おそらくひとりで開発している。分散した情報を収集し、利用目的に応じた情報を探せる検索UIをうまく構築している。

6月~8月生まれチーム

分析対象:FixMyStreet(No.111)
公的な資金を投入して開発され、オープンソースで公開されている。付加価値を付けた有償のビジネスモデルもある。日本版も開発・提供されている。
街の不具合を市民が行政に通報するもの。アラ探しや一方的なクレームではなく、相互対話と理解が重要。

発表資料

9月~11月生まれチーム

分析対象:BillTrack 50(No.28)、 GovTrack.us(No.130)

・連邦議会での法案審議状況、上院・下院での投票記録、連邦議員に関する情報、下院選挙区の地図、州議会における法案審議状況など。
・法案が委員会を通るか・成立するかの確率(パーセンテージ)、どの議員がその法案を支持しているかを表示。
・Bill Track 50, LegiScan, などからデータを入手。
・GovTrack.usのデータは、他の多数のサイトで利用されている。
 →法案データを加工したり、比較することで、新しい見地を得ることができる。
・データバリューチェーン、データ駆動型価値創造(Data-Driven Value Generation)の好例。
・サイト自体のソースコードをgithubで公開。(https://github.com/govtrack/govtrack.us-web)
 →ソースコードが公開されることによって、コードに問題があった場合に、それらを報告することが可能になる。また、適切な改善策を提案することも可能になる。さらに、悪意のあるコードが入っていないかどうかを確認することも可能になる。
・XML形式のデータやHTTPベースのWeb APIを提供。
  – 議員の投票結果がtrackされ、XMLまたはCSV形式で公開されている。

発表資料

所用のため途中で抜けざるを得なかったのですが、熱気のある、すばらしいイベントでした。最初怪しい風体の人たちがゾロゾロやってきた時は半分腰が浮きかけましたが、ワークショップに入って集まったチームでの議論とそれに続くプレゼンでは、みなさん話すほどに次第に熱を帯びて来ました。
やはり世の為人のためになりたい、間違ったことは正すべきだ、という感情はごく当たり前の、誰もが持っているものなのだという思いを強くしました。
短時間ながら既存サービスを解析する様子にそのスキルの片鱗を垣間見せてくれたギークたちはオープンデータ推進のカギになるでしょう。

1 response to ギークと一緒に!オープンデータ

  1. オープンデータ活用事例集がイベントで役立ったみたいで、よかったです。こうやって次のステップが始まる土台になることが一番嬉しいです。

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Shu Higashi (東 修作)

Written by

Georepublic Japan に勤務。OKJP事務局長及びオープンストリートマップ・ファウンデーション・ジャパン 事務局を兼務。Code for Japan設立発起人。内閣府電子行政オープンデータ実務者会議利活用推進WG構成員。 OpenStreetMapという自由な世界地図を作る活動をきっかけにオープンデータの活動に関わりはじめました。主な関心領域はデータのライセンシング、コミュニティ活動、市民参画、国際連携など。 投稿記事の内容はあくまで個人としてのものであり、所属する組織を代表する見解ではありません。