文化庁とクリエイティブコモンズの連携についてドミニク・チェンさんにインタビュー

2013年3月17日 in News, 未分類


文化庁が、「CCライセンスとの連携協力を視野に入れた新しい在り方を検討する」とアナウンスし、下記シンポジウムを開催すると発表しました。著作権のあり方において画期的なことだと思います。

第8回コンテンツ流通促進シンポジウム
『著作物の公開利用ルールの未来』
今回の発表について、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン理事のドミニク・チェンさんにコメントを頂きました。
ドミニク・チェンさんは、「フリーカルチャーを作るガイドブック」などの著書でも知られる方です。


Q1.

文化庁が、CCとの連携を前提に検討を進めるとのコメントを出しました。これについてどのようにお考えですか?

アメリカのホワイトハウスやヨーロッパ諸国の首脳公式ウェブサイト等では以前からCCライセンス採用が相次いできた経緯がありますし、国内では経産省が関与しているインフォグラフィックのサービス『ツタグラ』やグッドデザイン賞データベースが以前からCCライセンスを活用してきたことを踏まえても、文化庁との連携は歓迎すべき動きですし、国際的な時流にも沿っている動きと言えると思います。

なによりもオープンライセンスの種類が増えすぎることはコモンズ全体にとっても望ましくないことなので、既にデファクトとなりつつあるCCライセンスを採用するという決断はその点でも評価できることと言えるでしょう。

 

Q2.今後のビジョンや、残されている課題などあれば、CCとしてのみならずドミニクさん自身もどのように活動されていくかも含め、お聞かせください。

日本国内では民間においても、2012年末に初音ミクが海外ユーザーコミュニティに向けてCCライセンスを採用したり、CCライセンスを採用するネットレーベルの楽曲をリミックスしたコンピレーションアルバム『Creative Commands Compilation Data』(分解系レコーズ)が文化庁メディア芸術祭エンターテイメント部門審査委員会推薦を受賞する等、CCライセンスそのものへの注目も高まってきています。

大局的には、CCライセンスがより多くのコンテンツに付くことで二次利用できる資源を増やすフェーズから、今後はそうした資源をいかに活用して、いかに有意義な二次利用の様式や実例を増やしていくかということが重要となるフェーズに移行しつつあると個人的には考えています。

例えばCCライセンス付コンテンツの多様性や豊富さを活用したリミックスやマッシュアップのアプリケーションや、二次派生した作品間の継承関係を可視化し、様々な方法で評価するサービスなどが増えていくことで、私たちの社会的なコモンズが充実化したことが実際に社会的価値を帯びることを促進していくということです。

オープンガバメントや関連するハッカソンの実施などは、そうした動きを加速化させる重要な傾向だと思います。
個人的には、従来通りのCCライセンスやオープンネスに関する啓蒙活動に加えて、オンラインとオフラインを結ぶシェアカルチャーの醸成につながるアプリケーションやサービスの開発や企画に今後とも広く関わっていきたいと考えています。

そのプロセスの中でも重要なこととしては、オープン化の実践のデータをデータ提供者自ら記録し、定量的、定性的に評価して公開することによって、オープン化の意味や問題をオープンに議論する慣習を広めることだと思います。

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この動きは引き続きフォローしていきます。
ドミニクさん、ありがとうございました!

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Yoshihiro Fujimura

Written by

Policy Analyst OKFJ 事務局長 主に地方自治体などでのオープンデータ、オープンガバメントの動きをレポートします。