気候変動と暴力の不気味な相関関係、2度の気温上昇で集団紛争が50%増という調査結果も

2013年8月5日 in Special


日本でも今年の7月は記録的な猛暑が連日続き、熱中症によって亡くなった方や体調を壊した方などが多くの犠牲者が出てしまいました。また最近では、これまでに観測したことのない豪雨や記録的な大雨による洪水被害がしばしば報じられています。「命を守る行動を取ってください」というテレビからの呼びかけに、いよいよ気候変動の影響かと心配された方も多いのではないかと思います。

こうした 平均気温の上昇や、降雨量の増加による直接的な被害だけでも気になるところですが、2013年8月1日のSicience Expressに掲載されたレポート”Quantifying the Influence of Climate on Human Conflict“では、こうした気候変動と暴力には相関関係があることが明らかになったと報告されています。

この調査は3人のアメリカの科学者によって行われたもので、45種類の紛争について調査した60種類の調査研究データを収集して分析しました。調査研究結果が掲載されていた雑種は26種類、もとになった調査研究には190名を超える科学者が関わっています。研究対象である紛争は、紀元前1万年から現在までと幅広く、地球上の主要な地域がカバーされています。

このレポートでは、気温の上昇と極端な豪雨のパターンは、個人間の衝突やグループ間の紛争の増加と相関関係があると結論付けています。例えば、世界の気温が2度上昇すると、暴行やレイプ、殺人といった犯罪が約15%増加し、またある地域ではグループ同士が暴力的手段で衝突する紛争が50%以上増えると試算されています。

 

 

こうした調査結果に対しては早くも疑問の声が上がっており、論争も巻き起こっています。データに基づく健全な論争は、真実に近づくための良い方法です。さまざまな科学者が、多様な観点からデータを分析することで、真実は徐々に明らかとなっていくことでしょう。

 

参考

 

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Tomihiko Azuma

Written by

Chief Fellow, Institute for International Socio-Economic Studies (株式会社国際社会経済研究所 主幹研究員)