G8再考(1)オープンデータ憲章

2013年8月15日 in Special


2013年6月17日から18日にかけて、イギリス北アイルランドのロック・アーンにてG8サミットが開催されました。日本ではほとんど報道されていませんが、今回のG8では透明性が3つの主要課題の1つに設定され、その中のサブテーマの1つとしてオープンデータに関する議論が行われました。オープンデータとは、主に公的機関が保有するデータを公開することによって、政府の透明性向上や市民参画の促進、さらには新ビジネスの創造を目的とする世界的な運動です。

今回のG8サミットが日本にとってどんな意味を持ち、日本はどう対応しなければならいのかを、G8を振り返りながらもう一度考えてみたいと思います。

G8最終日に発表された首脳コミュニケでは、オープンデータ憲章をはじめとするオープンデータ推進に関する数々の合意事項が明記されました。G8で合意したオープンデータ憲章の概要は次の通りです。

  • ž   原則としてデータを公開すること
  • ž   高品質なデータをタイムリーに提供すること
  • ž   できるだけ多くのデータを、できるだけ多様かつオープンな形式で公開すること
  • ž   ガバナンス改善のためにデータや基準、プロセスに関する透明性を確保すること
  • ž   データ公開によって次世代イノベーターを育成すること

日本政府はG8の合意に基づき、2013年末までにオープンデータ憲章を実現するための行動計画を策定しなければなりません。さらに日本政府は、2015年末までにオープンデータ憲章並びにその技術的な詳細を定めた別添Technical Annexに明記されている項目をすべて実現する義務があります。G8の合意内容には、国際的な土地取引や天然資源採取に関する透明性確保のために公的機関が保有するデータを積極的に開示することや、開発援助の透明性について説明責任を果たすためにデータを積極的に公開することなども含まれています。

今回のG8では、日本政府は国際会議という公の場で、オープンデータ憲章を守るという国際公約をしたことになります。

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Tomihiko Azuma

Written by

Chief Fellow, Institute for International Socio-Economic Studies (株式会社国際社会経済研究所 主幹研究員)