オープンデータセンサス 2013、日本政府は世界30位。世界最先端を目指すには加速が必要

2013年11月14日 in News



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ロンドンで開催されたオープンガバメント・パートナーシップのイベントに合わせ、Open Knowledge Foundation は、2013年のオープンデータインデックス(オープンガバメント進捗度)を公開しました。その結果によると、各国政府は、市民や企業に対し、まだ十分にはアクセシブルな形で情報を提供していません。70カ国のコミュニティベースで行われた調査の結果、2013年は英国と米国がトップとなりました。その後にデンマーク、ノルウェー、オランダが続いています。日本は、30位という評価でした。

このインデックスでは、政府支出、選挙結果、交通時刻表、汚染レベル等を含む10の主要分野における情報の入手可能性とアクセスのし易さに基づいて国をランク付けしました。その結果、世界全般ではいくつかの進展がある一方で、まだ多くの取り組むべき課題が存在することが明らかになりました。

ルーファスポロック(Open Knowledge Foundation 創設者兼CEO)は次のように述べています。

政府データの公開は、民主主義と説明責任とイノベーションを推進します。これは、市民に対し、自分たちの権利の自覚と行使を可能にし、そしてそれが交通、教育、健康などにわたる社会全体に利益をもたらします。近年、政府からのオープンデータへの協力は進展していますが、このインデックスは、非常に多くの価値ある情報がまだ入手不能であることを明らかにしています。

英国と米国はオープン・ガバメント・データのリーダーですが、これらの国でもまだ、改善の余地があります。例えば米国はまだ、単一に統合されたオープンな企業登記情報を提供していません。英国選挙委員会は、選挙データのオープンな再利用を許可しないことで、英国の評価を下げています。

企業登記情報の公開については、軒並み残念な結果となりました。上位20カ国のうち5ヶ国だけが、基本的な情報を真にオープンなライセンスで提供しており、10ヶ国だけが任意の形式での一括ダウンロードを認めていました。企業登記情報は、脱税その他の形式による金融犯罪や汚職への対処を含む、さまざまな理由により重要です。

上位20カ国でも、オープンデータとして再利用可能なのは主要データセットの半分以下でした。これは、先進国であってもまだ、市民と企業がデータを法的・技術的に利用・再利用・再配布できることの重要性が十分に理解されていないことを示しています。オープンデータは、市民や企業が商用・非商用のサービスを構築し、共有することを可能にします。

ポロック:

オープンデータの真の利益を実現するためには、政府は単にいくつかのスプレッドシートをオンラインに置くだけでなく、それ以上のことを行う必要があります。情報を容易に発見できるようにし、理解されるようにし、どんな目的のためでも、どこでも、誰でも、自由に利用・再利用・再配布できるようにしなければなりません。

日本は、政府支出、企業登記情報、交通時刻表、立法の分野で低い評価を受けました。また、どの項目もオープンライセンスの採用については「Yes」の評価を得ませんでした。これらの課題は6月に発表されたG8諸国における速報の時点と同じであり、日本の取り組みが大きくは進んでいないことを表しています。また日本は、6月の時点ではG8を構成する8カ国中4番目の評価でしたが6番目に順位を落としました。今後は、低評価を受けた分野の取り組みを加速するとともに、試行的に始まっているオープンライセンスの適用を本格的に広げていくことが求められます。

お問合せ: Open Knowledge Foundation Japan  e-mail: info [ at ] okfn.jp
調査結果の詳細: http://index.okfn.org
データのグラフ: http://index.okfn.org /visualisations

注意事項:
オープンデータインデックスは、Open Knoldedge Foundationが主導しコーディネートしているコミュニティベースの取り組みです。インデックスは、世界中の市民社会のメンバーとオープンデータ実務家の貢献にもとづき、オープンデータを専門とする編集者による確認と査読を経てまとめられています。このインデックスは、交通時刻表、政府予算、政府支出、選挙結果、企業登録、全国地図、国家統計、法律、郵便番号、汚染物質の排出の各分野における、オープン化状況の評価を提供しています。

評価を行った国(ランク順):
イギリス、アメリカ、デンマーク、ノルウェー、オランダ、オーストラリア、フィンランド、スウェーデン、ニュージーランド、カナダ、アイスランド、モルドバ、ブルガリア、マルタ、イタリア、フランス、オーストリア、ポルトガル、スロベニア、スイス、イスラエル、チェコ、スペイン、アイルランド、ギリシャ、クロアチア、マン島、日本、セルビア、ロシア連邦、エクアドル、韓国、ポーランド、台湾、中国、インドネシア、ハンガリー、ブラジル、ドイツ、メキシコ、ギリシャ、ガーンジー島、スロバキア共和国、バミューダ、ルーマニア、コスタリカ、バングラデシュ、チュニジア、シンガポール、リトアニア、南アフリカ、ケイマン諸島、エジプト、ネパール、セネガル、サウジアラビア、ナイジェリア、ジブラルタル、ベルギー、香港、バルバドス、バハマ、インド、バーレーン、イエメン、ブルキナファソ、ケニア、英領バージン。

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Masahiko Shoji

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庄司 昌彦(しょうじ まさひこ)一般社団法人オープン・ナレッジ・ファウンデーション・ジャパン代表理事。国際大学 グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)准教授・主任研究員。1976年、東京都生まれ。中央大学大学院総合政策研究科修士課程修了。おもな関心テーマは情報社会学、電子行政・オープンガバメント、地域情報化、社会イノベーションなど。2010-12年、内閣官房IT戦略本部「電子行政に関するタスクフォース」構成員として「電子行政オープンデータ戦略」につながる議論に参画。2016年3月より内閣官房IT総合戦略室オープンデータ伝道師。2015年より総務省地域情報化アドバイザー。その他、一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)理事なども務めている。著書(共著)に『地域SNS最前線 Web2.0時代のまちおこし実践ガイド』(2007年、アスキー)など多数。