政府オープンデータは利用者参加型で進めましょう:OKFJから日本政府への提案

2014年4月24日 in Featured, News


一般社団法人オープン・ナレッジ・ファウンデーション・ジャパン(OKFJ)は、2014年4月10日に、昨今の日本政府のオープンデータ政策への取り組みに関して強い懸念を表明しました。

データカタログサイト試行版の問題については、情報通信技術(IT)政策担当の山本一太大臣によってTwitterでの言及記者会見メディア等の取材に対してデータカタログの経緯や今後の見通しの説明がありました。また、OKFJが主催しているユーザーコミュニティイベントにおいては、政府CIO補佐官にも現状の説明を行っていただきました。

内閣官房IT総合戦略室には、データカタログサイトの停止画面からデータカタログ部分の機能を提供するミラーサイトへのリンクや日本語・英語による利用規約の掲載、データカタログサイト試行版の継続運用についての入札公告など、再開に向けて尽力していただきました。

今回は前回の意見表明の続編として、今後の日本のオープンデータ政策に向けた2つの提案をさせていただきます。

1)データカタログサイト本格版では、利用者の意見が入る様々な仕組みを

オープンデータ・オープンガバメントとは、政府がデータを提供して終わるわけではなく、利用者がデータを様々な形で活用し、新たな富や知識を生み出したり課題を解決したりすることで進んでいくものです。それはつまり、官民が連携し、ともに対話し、ともに作り上げていくものであると考えます。

しかし、このたびの政府のオープンデータカタログサイト試行版(http://data.go.jp/)の停止では、事前にその懸念が官民の関係者の間で共有されていたにもかかわらず、停止する際にその情報の共有が十分に行われず、利用者には停止の原因や再開の見通しもわからずに、非常に困惑いたしました。

その後、民間有志の力により、代替サイトのDatago.jpが数日で立ち上がりましたが、その間のData.go.jpからDatago.jpへのデータ提供やリンクのご相談などでも、官民の連携もスムーズではありませんでした。

そこで、データカタログサイト本格版の運用では、利用者の意見を積極的に取り入れ、また官民で協力して良いものを作り上げていくための仕組みを設けるよう、提案します。

それは単に、サイト上に問合せ窓口を設けておくというだけではなく、ユーザーコミュニティとのオープンな対話や、改善のためのアイディアソン・ハッカソン、アンケート調査、定常的なアイディアボックス等の運営、パブリックコメントなどです。

OKFJはそうした活動が行われることに対して、ぜひご協力していきたいと考えています。

これらの取組みは、本格版の開始を待たずに順次取り入れられるものも多くあります。今回の経験を活かして、民間とのコミュニケーション強化を図っていただければ幸いです。

2)政府サイト標準利用規約を2014年版で運用し、利用者の意見を踏まえて2015年に本格的見直しを

現在検討されている政府全体のウェブサイト利用規約「政府標準利用規約(第1.0版)」(仮称)(案)は、政府サイトに掲載されている著作物を特別な手続きなしに自由に利用できるような原則に転換するという意味では、大きな進歩といえます。

これにより、国のデータだけを組み合わせる場合や、単一のデータだけを利用する場合など、従来よりも簡便になる場合があります。この、政府のウェブサイト全体を対象に、利用条件を大幅に緩和しようという取り組みは大いに評価されるべきものです。また、利用規約は全体として簡潔・手短で読みやすい(クリエイティブ・コモンズ・ライセンスよりも遥かにわかりやすい)ものになっていることも、データを利用する人にとってはとてもありがたいことです。

一方で、現在の規約(案)には以下の課題があることを、すでに提言してきました。

a) これまでは制約なく利用できたデータに利用の制約をかけてしまう場合がある
b) 内容が曖昧で、利用者を萎縮させてしまう場合がある
c) データの組み合わせ利用に親切な設計になっていない
d) 国際的な整合性が取れていない部分がある

そのため、データの活用が進まなかったり、利用に手間がかかるといった問題が生じるのではないかと考えています。

電子行政オープンデータ実務者会議の資料によれば、2014年と15年はこの利用規約を使い、2015年度に再検討を行う計画があるとされていますが、私たちはこのプロセスについて次のような提案をします。

  • 2014年度はこの規約をすべての府省のホームページの利用規約に一日も早く導入し、現状よりも進んだ利用環境を作ること
  • 2015年度に行われる予定の再検討は、できる限り早い時期から開始すること
  • 2014年度はユーザーコミュニティとのオープンな対話や、改善のためのアイディアソン・ハッカソン、アンケート調査、定常的なアイディアボックス等の運営、パブリックコメントなどによってこの新しい利用規約の効果や課題を検討し、2015年の議論に活かすこと

こちらについても、OKFJは、機会があれば、国際コミュニティと連携しながら、ぜひ政府にご協力していきたいと考えています。

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