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参加型民主主義用に登場してきたツール

2015年5月9日 in News

(訳注:この記事はGovlab Blog 記事の日本語訳です)

政府の政策立案やサービス提供のやり方を変える際の新しいテクノロジーの役割を探究するにつれ、より効果的というだけではなく、より合理的な意志決定を育成する可能性を持つテクノロジーのひとつの形が出現しつつあります。それが各地にまたがるグループによるコミュニケーションをとりまとめるためのプラットフォームです。

このようなツールはビジネスの世界で長らくグループウェアとして知られてきましたが、より参加型で多様な声を取り込む民主主義を可能にするという目的で政府と市民の間の会話と協力を促進するために、今では適応されていたり用途に特化したものになっています。

議題の設定、解決策のブレインストーミング、先に進む道筋の選択とその実施、または何が有効かを評価するための共同作業など、その目的は様々ですがここにあるのが参加型民主主義のための新しいツールの例です:

議題設定とブレインストーミング:Loomio は、中小規模のグループが共同で意思決定しやすくするようにデザインされたオープンソースのツールです。参加者は与えられたトピックで議論を始め、人々を会話に招待することができます。会話が進むにつれ、誰でも投票を提案することができます。これは、合意に基づく意志決定ができるように特にデザインされたものです。

Googleモデレーターは、ユーザーが登録した質問、提案、およびアイデアをランク付けするためにクラウドソーシングを利用するサービスです。このツールは、質問を登録したりトップの質問について賛成か反対かに投票したりして、多くの人々からのフィードバックを管理します。DeLib Dialogue Appもまた参加者がアイデアを提案し、コメントと議論を通じてそれらを練り上げ、評価によって最もよいアイデアをトップに持ってくることができる、イギリス発のサービスです。そして、Your Priorities は、市民がアイデアに対して声を上げ、討論し、優先度を付けられるサービスです。

投票:Democracy 2.1OpaVote は、人々がアイデアを登録し、討論し、そして投票することができるツールです。Democracy 2.1 は、最高4つの等しく重み付けされた「プラスの票」と2つの「マイナスの票」まで加算できる追加オプションが、有権者に提供されています。OpaVote は、有権者がひとりの候補者を選ぶか、ランク付け選択承認投票を使用するか、あるいは投票方法の任意の組み合わせを使う選挙ができるようにデザインされています。

立案:DemocracyOS は、法案や政策提案を共同作成できるように特にデザインされたものです。このツールで、多くのユーザーは、最初からまたは既存の草案を流用して提案を作り上げることができます。現在いくつかの都市での利用において、これは最終的な意志決定者が、依然として選出された官僚や公務員に依存しているプロセスに市民からのインプットを持ち込めるようにデザインされています。Hypothes.is は、一緒に立案するための、文書を共同で解説するのに使える注釈ツールです。

議論とQ&A:Stack Exchange を使うと、コミュニティ専用のフリーな質問と回答の掲示版を構築できます。このサービスを使って他の人が回答できそうな、高頻度で、肌理の細かい、事実に基づく質問がグループにある時には最適です。マーケットには広範囲にわたる議論と協議のためのツールが多数ありますが、フリーのオープンソースプラットフォームがDiscourse です。これはStack Exchange の共同設立者のうちの1人が作成したものです。Discourse は非同期の議論のためにデザインされています。その結果機能は、市民の生産的なオンラインでの会話とコミュニティ構築を創出するために最適化されています。

これらは全て汎用的な市民参画ツールの例です。また、市民科学プロジェクトのためにカスタムデザインされたCrowdcrafting などの特定の種類の参加型作業のためのプラットフォームが急増しています。

これらのツールのそれぞれは、統制のためのツールの使われ方によってその経験を共有することがうれしいという以上のユーザーと開発者の強力なコミュニティを持っています。
(プラットフォーム作成者のインタビューがいくつかありますので、GovLabのDemos for Democracy ビデオシリーズをチェックしてみてください。)しかしながら成功のためには、プラットフォームを問わず、取り組むべき課題をはっきりと定義し、参画が求められている聴衆を知り、オープンさがいかにプロセスを改善するかというクリアなアイデアを持っていることが不可欠です。

参加型民主主義は小さく始めることができます – チームや拠点内で、あるいはより幅広い一般大衆と。これらの新しいツールの使いやすさのおかげで、今日からでも始めることができます。

原文(2015/3/11 GovLab Blog 記事より):
Participatory Democracy’s Emerging Tools / Beth Noveck, licensed under CC BY-SA 4.0.

なぜオープンデータにとってオープンの定義が重要なのか:品質、互換性そして単純性

2014年10月11日 in Featured, News

オープンの定義は、あなたが「オープンデータ」と言い、私が、「オープンデータ」と言う時に、双方が同じものを意味することを保証し「標準」として不可欠な働きをします。次にこの標準化は「オープンネス」の主要な実益のうちのひとつを実現するのに不可欠な品質、互換性および単純性を保証します:すなわち、異なるデータセットを組み合わせてイノベーション、洞察及び変化を推進できる、大幅に増強された能力です。

近年、G8を含む多数の政府からオープンデータのリリースが爆発的に発生しています。マッキンゼーによる最近の評価では、オープンデータの潜在的利益を1000億ドル以上と仮定しています。それ以外にも、利益は全世界のGDPの1%以上という評価もあります。

しかしながら、これらの便益は品質の低下と、「オープン-ウォッシング」(オープンとみなされているが実際は非オープン)の両方の面から、エコシステムの分断と同様に重大な危機にあります。というのも、独自の微妙に異なる利用条件のオープンなライセンスが個々に増殖すると非互換性に結びつくのです。

オープンの定義は、こういったリスクを排除する支援をし、また私たちがオープンであることの便益を完全に達成することを保証します。それは、品質を保証し、非互換性を防ぐオープンコンテンツやオープンデータ用の「黄金律」として働きます。

この投稿では、なぜオープンの定義が重要か、そしてオープンデータやオープンコンテンツにおいて「オープン」が意味するもののために提供される明確な標準を持っていることがなぜ重要なのか、より詳細に見ていきます。

3つの理由

オープンの定義オープンデータにとって重要な理由は主に3つあります:

品質:オープンデータは、そのデータに誰でもアクセスし、改変し、かつ共有するための自由を意味するべきです。しかしながら、それが意味するものを詳述する十分に定義された標準なしでは、私たちはすぐに希薄化された「オープン」を目にすることになるでしょう。多くの人々が、実際のところ、本質的な自由を提供せずに、そのデータが「オープン」だと主張しているように。この意味で、オープンな定義とは「品質管理」に関するものなのです。

互換性:合意された定義が無いと、あなたの言う「オープン」と私の言う「オープン」が同じかどうかを知ることができなくなります。これは、利用条件が実際のところ互換性がないかもしれない(少なくとも、単に私がそれを知ろうとすると弁護士に意見を求め始めなければならないでしょう)ので、あなたのオープンデータと私のオープンデータをともにつなぎ合わせても問題ないかどうか、私たちが知ることができない、ということを意味します。オープンの定義は、互換性と、それゆえオープンデータがもたらす重要な便益のうちのひとつである、様々なオープンなデータセットを混合し組み合わせる、自由な能力を保証する手助けをします。

単純性:オープンデータの大前提は利用の単純性および容易さです。これは単にデータの代価をそれ自体払う必要がないという意味だけでなく、ライセンスや契約を読む弁護士を雇う必要はないということであり、あなたができること、できないこと、そして例えばあなたのビジネスや研究にとって、その意味するところについて考える必要はない、ということです。明確で合意された定義は、どのようにオープンデータを利用し共有することができるかということに対する複雑な制限についてあなたが心配する必要はないことを保証します。

これらを少し詳細に肉付けしましょう:

品質管理(「オープン-ウォッシング」やオープンの「希薄化」を回避するために)

オープンデータの重要な約束事は自由にアクセスしたり利用できるということです。その意味するところの明確な定義が無いと(例えば、誰が利用するかとか、どんな目的のためにとか)特にオープンデータはデータ利用者にとって魅力的なので、希薄化するリスクがあります。例えばあなたは、人々がいわゆる「オープンデータ」を提示しているのをたちどころに見つけるかもしれません。しかし、非営利組織だけしかデータに自由にアクセスすることができないものであったりします。

したがって、適切な品質管理が無ければ、私たちは用語と概念としてのオープンデータの価値を下げたり、同様に、重要な参加者やコミュニティを欲求不満にさせる(最後には「オープンな」データと競合し非互換性のセットになるので)リスクを犯すことになります。

互換性

一片のデータそれ自体が有用であることは滅多にありません。そうではなく、他のデータと連結したり混ぜ合わせられた時、データは有用になります。自分の家が水害に遭うリスクを知りたければ、私は、自分の家が川にどの程度近いか、地理データを手に入れる必要があります。また、河川の氾濫がどれくらい頻繁に起きるかを知る必要があります。

それゆえ「オープンデータ」はオープンの定義で定義されているように、単に一片のデータにアクセスする自由に関するものではなく、そのデータセットを他のものに結び付けたり混ぜ合わせたりする自由に関するものなのです。

残念ながら、互換性は当たり前という状況ではありません。オープンの定義のような標準が無いと、あなたの「オープン」と私の「オープン」が同じものかどうか知ることができなくなります。これは、次には、あなたのオープンデータと私のオープンデータをともにつなぎ合わせ(あるいは混合)することが問題ないかどうか(弁護士に意見を求めることなしに!)、私たちが知ることができないということを意味します。そして、あなたのオープンデータ・ライセンスは私のオープンデータ・ライセンスと互換性が無いので、そうできないということが判明するかもしれません。

世界中の電源ソケットについて考えてみてください。すべての電気装置が異なるプラグを持っていて、異なる電源ソケットを必要としている、と想像してください。あなたの家を訪ねる時、私はアダプターを持参する必要があるでしょう!少なくともその国の中では標準化のおかげで、電源ソケットはほとんど常に同じです- したがって、私は、ノートパソコンをあなたの家に持ってきても問題はありません。しかしながら、海外へ旅行する場合には、おそらくアダプターを持っていかなければならないでしょう。これを推進するのは標準化(あるいはその欠如)です:自分の国内では、誰でも同じ種別のソケットで標準化されています。しかし、別の国々では標準を共有していないかもしれません。従って、アダプターを手に入れる必要があるのです(さもないと電源が切れてしまします!)。

オープンデータについては、よりオープンデータが公開され、政府のようなますます増えつつあるオープンデータ提供者が独自の「オープンデータ・ライセンス」を書き起こすにつれ、(これらの異なるライセンス間で相互に互換性が無い可能性によって)非互換性のリスクは高まっています。

オープンの定義は、以下により非互換性を防ぐ手助けをします:

原文(2014/9/30 Open Knowledge Foundation Blog 記事より):
Original post Why the Open Definition Matters for Open Data: Quality, Compatibility and Simplicit / Rufus Pollock, licensed under CC BY 3.0.

米国で始まる新たな形のハッカソン

2014年9月7日 in News

ホワイトハウスは7月末に「環境対策の施行の遅れに伴う経済的損失」と題したレポートを公表した。このレポートでは、環境対策を無視することで、農業生産の落ち込みや洪水などを引き起こし、その経済損失は年間で1,500億ドル程度に上るとしている。

このレポートの公開から約1か月後の8月末、NASAは「気象データを活用したアプリケーション構築のコンテスト」の第2回目を開催するとアナウンスした。1回目のコンテストは既に7月1日~8月1日の間で開催されており、気象予測と人工衛星のデータの新しい活用方法に関する4つのアイデアが勝ち抜いている。この4人の勝者は、賞金である1万ドルを分かち合うこととなる。

 これらのコンテストは、OpenNEX(Open NASA Earth Exchange)の一環として開催されている。 (OpenNEXとは、各ユーザーが地球科学に関するビッグデータを分析することを目的として、モデル、分析コード、調査結果、情報や専門性を共有するための、データ、クラウドコンピューティング及びナレッジプラットフォームを指す)

NASAが8/22に公表したプレスリリースには、「このOpenNEXコンテストから生まれてきたアイデアを見ると、市民の科学者の手によりNASAが有するデータの価値がどれほど向上したかが良く分かる」また、「2回目のコンテストでは、これらのアイデアを実践的なアプリケーションとして実装することを目的とする」記載されており、アイデアソンとハッカソンに分けた取り組みであること、またアイデアソンは科学者を対象としていたことが分かる。

なお、1回目のコンテストで勝ち残った4つのアイデアは、

  • 気候変動に伴い、どのように植物耐寒性区分が変更するかを予測するアプリケーションの開発
  • コミュニティにおける気候変動の予測結果と、過去の気候データを比較するアプリケーションの開発
  • 気候変動などに関連した災害(山火事、洪水や干ばつなど)の予測と実績を地図上に表示するウェブアプリケーションの開発
  • ウェブ開発者による情報入手を簡単にするため、OpenNEXの気候モデルデータのレポジトリーをOpen Web Platformと互換性のあるフォーマットへ変換

となる。

2回目のコンテスト(これらのアイデアを実践的なアプリケーションとして実装することを目的とするコンテスト)は8月22日から10月21日まで開催しており、審査結果は12月中旬に公表され、その賞金は5万ドルとなる。

コンテスト参加者はOpenNEXデータを活用し、気候変動による影響を一般市民に対して分かりやすく説明するためのアプリケーションやアルゴリズムを開発することが求められる。そのためには、上記に挙げた4つのアイデア以外にも新しいアイデアを活用することも可能としている。NASAは例として、雪解け時期、渡り鳥の飛来時期や花粉の時期など、一般市民が身近に感じることのできる時期の変化の予測を挙げている。

このように、政府が重要と考える特定のテーマに絞ったアイデアソンとハッカソンに対し、賞金と十分な検討時間を提供することで、行政の目的を実現するための質の高いアプリケーションの開発を実現しようとしている。つまり、行政が市民目線で何かを訴えたい場合は、実際に市民の手で訴える内容を策定することが望ましいのだろう。このようなハッカソンなどを通じた官民協業の姿は今度も増えていくものと予想される。

出典:NASAブログ(http://www.nasa.gov/press/2014/august/nasa-picks-top-earth-data-challenge-ideas-opens-call-for-climate-apps/#.VAFjZfl_s-i)
The cost of delaying action to stem climate change(http://www.whitehouse.gov/climate-change)

G8オープンデータ憲章アクションプラン: デフォルトでデータをオープンに、しかし有償の場合も

2014年8月22日 in Featured, News

(訳注:この記事はsunlightfoundation.com 記事の日本語訳です)

この記事は私たちのG8オープンデータ憲章アプションプランに関する2部構成の分析の前半です。分析の後半はこちらを、G8憲章についてのサンライトの全ブログ記事はこちらをクリックして参照してください。

画像クレジット:Flickr Commons

G7(以前のG8)諸国は去年の夏、データを「オープン・バイ・デフォルト」に、そして「誰もが利用可能に」することを誓約しましたが、そのオープンデータ・アクションプランの多くはデータが無料で使えることを保証するには躊躇と困難があることを示しています。

サンライトは、G8オープンデータ憲章開発を、それが署名されて以来フォローしています。G8の指導者たちは、5つのオープンデータ原則に従い、憲章を実装する方法を詳述する自国のアクションプランを公表することに合意しました。4か国が2013年10月というデッドラインまでに、そのプランを開始せず、またドイツはまだまだその計画を公表していません – 現時点で9か月遅れです。

私たちは利用可能なG7参加国(及びEU)のアクションプランをすべて検査し、オープンデータ憲章にある公約と比較しました。私たちは、コミットメントおよびその約束が何らかの具体的なアクションにつながったどうかかの度合いに応じて各プランを採点しました。絶対的な点数や各国のランキングに注目するというよりも、この分析はG7のオープンデータ・アクションプランからの改善のための何らかの定式化された傾向、ベスト・プラクティスそして領域を見つけることを目指しています。

国家レベルで形成されつつあるオープン・バイ・デフォルト

G8オープンデータ憲章の最初の原則は「オープンデータ・バイ・デフォルト」です。この原則は「正当な理由」が示されない限り「すべてのガバメントデータはオープンに公開される(であろう)」ということを意味しています。G7参加国の中には原則を受け入れ、国家大統領令(米国)義務的な政策(カナダ)あるいは立法(イタリア)などにそれを記載したところもありました。しかしながら、それらのカウンターパートにはより強力なコミットメントが必要です:英国白書は「データを公表する仮定」を公約しています。日本のプランでは、政府が「積極的に公共データを公開するものとする」となっています。一方、フランスのプランは単にオープン・バイ・デフォルト原則「に向けて動く」ことを約束しています。
私たちは、原則に対するより断固たるコミットメントが、私たち自身のオープンデータ・ガイドラインの中で概説されているように、率先した開示の実施への重要なステップであると信じています。

無料のデータは保証されません

画像クレジット: Flickr / Jason Mrachina

国民はG7によるデータの公表が増えていくことを期待できますが、アクセスの代価を払わなければならない可能性があります。「誰もが利用可能」の原則の下で、G8憲章では「オープンデータは無料で利用可能であるべき、と認識しています」。しかしながら、2015年12月にその除去のために既存のアクセス料金と作業を調査すると約束しているカナダを除き、ほとんどのG7はこのステージでのコミットメントを明らかにしていません。

米国日本はそのアクションプランの中で何ら約束をしていません。英国は、「いくつかの組織」にとって自由なデータを提供するのは難しい面があることを認めています。特に「政府が所有していない」「現在課金されている」重要なデータセットにおいて、その組織が「この収入に頼っている」場合については。英国政府は、国家情報基盤政策文書において「現在、無料方式に基づく公表についての計画は無い」と明白に述べています。また、ここでもフランスだけが、単に「オープンデータをより広くコスト無しで再利用できるよう前進する」と約束しています。

サンライトは情報へのアクセスを可能にするためにできるだけ多くの制限を撤廃することの政府にとっての重要性を強調しています。 とりわけ市民社会および個々の市民がデータを再利用するのに巨大なハードルとなり得るロイヤルティとアクセス料金について。さらに私たちは、政府がオープンデータでコストを削減するのをテクノロジー率先した公表でいかに実現できるか、といったことをを説明する長い道のりを歩んでいます。G7諸国は、このように本当にデータが「誰もが利用可能である」ことを保証するためにデータをデフォルトで無料にする活発な手順を取るべきです。

フォーマット.フォーマット.フォーマット.

サンライトは繰り返し繰り返し、包括的かつ生のフォーマットでデータを公開することがなぜ重要なのかを説明してきましたカナダ日本英国米国およびEUといったG7諸国の大半のアクションプランが機械可読性の重要性とデータ公開時にそれを義務的な要求にすることを認識している、という点には勇気付けられます。しかしながら、アプリケーション・プログラム・インターフェース(API)およびバルク(一括)データの提供に関する憲章内の約束は、完全には実現されていません。米国フランスだけが、政府機関は最大限までバルクデータを提供するべきである、と彼らの計画の中で言うことができています。一方、ごく一部の国がAPIを提供する権限を要求することについての強いコミットメントを示しています。さらに、私たちのガイドライン中で述べられているように、オープン・ソースによるソリューション一意な識別子適切なモデル引用といったものを利用するための権限は、民間によるデータの革新的な利用を促進するのに不可欠です。これはG8憲章では今のところ保証されていません。

何かほかに足りないものは?オープンデータの目録

分析する中で、市民向けのアクセスがオープンになっている、公開及び非公開データの包括的なデータ目録の立ち上げをカナダ英国が決定した、ということに私たちは気づきました。(米国は、非公開ですがEDIと呼ばれる類似したものを持っています)
データを公開しない最も一般的な理由のうちの1つは、「あなたたちがどのデータを欲しいか分からない」というものです。しかし、政府によるすべての保有情報の公になったリストなしでは、市民が必要とするデータを要求できる方法がありません。たとえこれがG8オープンデータ憲章の中で約束されていなくても、私たちはデータ目録の公表が他のすべての国々が従うべきオープンデータのための重要なマイルストンであると信じています。

G7諸国が透明性及びオープンデータにおけるハイレベルな原則にコミットして重要なステップに踏み出すのを見るのはわくわくすることです。しかし、そのようなフレームワークが有効な国家プランと日々の実装に翻訳されるかどうかを追跡することも、同様に重要です。さらに、私たちは、国際社会がG7の経験から学習したり、国際的なオープンデータ憲章に今後コミットできるようになることを望みます。

私たちの分析に関してもっと学習したい場合、下記は、すべての利用可能なG7のオープンデータ・アクションプランに関する全比較です。さらに、こちらをクリックしてグーグル・スプレッドシート上で見ることもできます。

意見やコメントがありますか?
スプレッドシートにそれらを残すか、あるいはinternational@sunlightfoundation.com 宛てにemailを送ってください。

原文(2014/7/28 Sunlight Foundation Blog 記事より):
Original post G8 Open Data Charter Action Plan: Open data by default, but you may have to pay / James Kin-sing Chan, licensed under Creative Commons Attribution 3.0 United States License.

GitLaw: Law Factory がフランス国会のプロセスを300のバージョン管理されたオープンデータの視覚化に変えた方法

2014年7月22日 in Featured, News

これはフランスのNGOであるRegards Citoyens によるゲスト投稿です。彼らは2009年以来、フランスで積極的に公共のオープンデータ原則を促進し、また2010年以来透明性に関わるロビー活動をしています。彼らは、市民と代表の間のよりよい対話用ツールを提供するために公共データを利用して、ウェブ・プロジェクトを作成しています。その最も名高いイニシアチブは国会のモニタリング・ウェブサイト: NosDeputes.fr です。

TheLawFactory.fr

法律はコードである!

過去数年にわたって、多くの人々は、ローレンス・レッシグのメタファー「コードは法律である」を逆にする考えを調査しました。コーディング・ツールのレンズを通して法律の進化を見つめながら。国会の手続きは、共同作業用のソフトウェア開発ワークフローに本当によく似ているので、個々の立法の変更を追跡するのに、例えばGit のようなバージョン管理ツールを試したり使ってみるのはごく自然なことです。

双方の手続きの類似点は深い:それぞれの場合、テキストによる作成物(法案あるいはプログラム・ソース・コード)を共同作業し、それらを(投票あるいはプル・リクエストを通じて)採用するか拒絶して、変更(修正またはパッチ)を提案し、安定して公開バージョンが利用可能に(発布またはリリースによって)なるまで繰り返す人々のグループがあります。立法に関して考えるべきこの新しいパラダイムは、法律追跡の新しく革新的なアプローチへの道を開きます。刺激的な作業結果が既にいくつか、ドイツで最も顕著に出されています:BundesGit プロジェクトは市民を招待して自分の法的な修正を「プル・リクエスト」として提案してもらい、また、Gregor Aisch は、1つの法律への40年間の修正に関するこれまでにない変更の視覚化を製作しました。

2011年に始まり、Law Factory プロジェクトは単純な質問に答えるためにフランスの法律制定手続きに取り組みました:国会は実際に法律を書くのですか?それとも、ほとんどの人々が想像しているように、議員は役人の草案を検証するだけですか?そのプロジェクトNosDeputes.fr を通じてフランス国会の2009年以来の成果をモニターしたNGO であるRegards Citoyens と、Sciences Po Paris の2つの科学研究所、medialabCentre d’etudes europeennes との間で共同作業を行い、このプロジェクトは世界中からサポートを求めました。

DesignCamp

2013 DesignCamp での法律制定手続きの検討

2012年6月2014年5月の2つの国際会議に、広範囲の専門知識からプロジェクトとアイデアを共有するために活動家、NGO、研究者、公務員およびジャーナリストがパリに集まりました。
2013年6月に、Density Design のイタリア人情報デザイナーとManufactura Independente のポルトガル人ハクティビストを交えた2日間のDesignCamp は、法律制定手続きの全体にわたって法案を表わし調査する革新的な対処法を案出するための、Density Design との共同作業に結びつきました。

Law Factory:290の採択された法案のブラウジング

3年後、TheLawFactory.fr は、2010年以来発布された290の法案についての利用可能な情報をすべて組み合わせるフリーソフトウェアのウェブ・アプリケーションとして2014年5月28日についにリリースされました。これらの法案とそれらの修正のテキストのすべては討論記録のような前後関係のある文書と同様にオープンデータとして再配布され、Gitリポジトリ内へバージョン管理されたテキストとして公表され、そして利用者(研究者、ジャーナリスト、ロビイスト、市民、立法者および立法のスタッフ)が様々なズームレベルの下で法律制定手続きをブラウズできるようにする4つの対話型ツールを用いてアクセス可能になりました。

ガントチャートのように、最初の視覚化は時間でナビゲートし、どの法案がいつ、どの議院で、そしてどれくらいの期間議論されたか立法議案内で見つけ出すことを提案しています。表示は、トップメニューから他のビューに切り替えることができます:比較ビューは各法案の研究に取られた総計時間を比較するためのもので、定量ビューはテキストが実際に議論され、単に2つの議院に座っていたのではない、時間だけを検討するためのものです。メニューには、さらにいちばん多く修正された法案だけを表示するフィルタや、検討に最も時間が掛かったものなどが含まれています。他にも、利用者がテーマや立法年を選択できる機能があります。

Navettes

法案を時間で調査し、争点になっているものを識別する

法案をクリックすると(右側に)、全工程の間にどれだけの修正が提案され採択されたか、そして、どれだけの言葉が討論の間に話されたか、実際のテキストがどれくらい成長し、変更されたかを含む、法案の論争の最初の評価を提示する、指標の小さなセットが表示されます。よくある確信に反して、最初の分析は、フランス国会が法律を書くプロセスを著しく圧縮していることを明らかにしています:研究された修正テキストの74% では少なくとも50% は修正され、また61% はその長さにおいて少なくとも50% 増加しました。わずかにひと握りのテキスト(非常に論争の的になっているもの)は、国会のプロセスの終了までに量が減っていることが明らかになっています。「Explorer les articles(記事を検索)」ボタンをクリックすると、利用者は各法案の法律制定手続きを個々に研究することができます。

各法案の変更を個々に研究する

測定された変更はすべて、各法案の2番目のモジュール内でさらに調査することができます。法案の法律制定手続きのステップはそれぞれカラムとして表示されます:政府あるいはMP(下院議員)からの最初の試案が左側に、次に最初の査読会の間(上院及び下院による)委員会及び本会議で逐次採択された各バージョン、時として調停委員会、そしてしばしばさらなる査読会など。各カラムでは、テキストは複数の記事をグループ化する記事またはセクションへ分割されます。各ステップの記事はそれぞれそのテキストの文字数で実際の長さに比例する高さを持つボックスとして表わされます。

記事

各ステップで法案の記事をすべて調査し、変更を見る

表示ビューを「コンパクトモード」へ切り替えると、全文が各ステップで実際にどれくらい成長したかが明らかになります。新しい記事は緑でマークされ、削除されたものは赤でマークされます。他のすべての記事は、あらゆる頻繁に書き直された記事をすばやく識別できるように、整列方法のテキストがそのステップの間の修正の度合いにより灰色で暗くなります。記事をクリックすると、そのステップの記事全文がある右側にアクセスできるようになり、オプションとして、開発者がよく使うコード差分比較ツールのように以前のバージョンとの差異を表示します。

国会手続きの討論および修正の調査

法案のテキストがあるステップで修正された時、3番めのツールは、カラム・ヘッダー内のフォルダー・アイコンによって関連する修正をすべて調査することができるようになっています。修正はそれぞれ、それが政党に由来する色を持つ小さな正方形、およびその結果として生じるステータスを明らかにする表意文字として表わされます:adopted(採択)、rejected (否決)あるいはleft out(撤回)。ここで、再び、修正をクリックすると、完全な修正テキスト、その著者および修正の説明が明らかになります(右側で)。

修正

政党および結果として生じるステータスによって各ステップで法案上で提案された修正をすべて調査

ビューを「グループ化モード」へ切り替えて政党当たりの修正を命令すると、すべての採択された修正の由来の視覚的な評価が分かります。これは、国会の妨害を視覚化するのを支援することができます。例えば、政治団体が何百もの失敗を狙った修正でそれを遅くするために故意に討論を氾濫させる場合などに。

最後の視覚化はカラム・ヘッダー内の議論アイコンからアクセス可能で、法案変更のおおもとにたどり着くよう提案します:選択されたステップの国会のメンバー間の実際の議論。大統領、ラポーター、政府メンバーおよび異なる国会の政党グループは、討論に続く部分の間に話す時間を違った風に共有します。全般的な議論に始まり、各記事及び個々の修正に関するフォーカスが続きます。これらのステップの全体にわたって、話し手のグループはそれぞれ、ストリーム・グラフ(ひとつの主題当たり話された言葉の数に比例したサイズのボックスである各ステップ)として表わされます。

Debats

法案の各記事に関する国会のメンバー内の議論を調査し読む

この視覚化は、利用者が高度に討議された記事を識別し、かつテキストに関する各政党の発展ポジションを評価するのを支援します。
もう一度、ボックスをクリックすると、再発行されたオート麦NosDeputes.frNosSenateurs.fr としての討論の実際の分へのリンクと共に、たったの数クリックで、法律の特定の修正と関係する議論を追跡する、先例がない方法を提供して、右側に話し手の詳細なリストが表示されます。

それはどのように動作しますか?

国会のデータを処理するほとんどのプロジェクトのように、視覚的な探索手法を構築するのではなくデータを集めて、組み立てて、清潔にし、処理することに開発時間の少なくとも3分の2を費やさなければなりませんでした。フランスの上院は、過去2、3年にわたりオープンデータに向けて大変な努力をし、一日単位でのいくつかのデータベースの完全なダンプの配布を最近始めました。これに対して下院はオープンネスへのあらゆる兆候に対して神秘主義的なままであり、あり得べくはおそらくそのメンバーの報道機関による既存の活動ランキングの不合理な恐れによるものです。

結局、上院の努力は、このイニシアチブに少しだけ役立ちました。修正と討論に関係するデータは既に前処理されており、特定の法案の討論に直接アクセス可能とするためにはそれらのAPI へのいくつかの調整と拡張だけが必要な状態で、NosDeputes.fr とNosSenateurs.fr のデータベース内で再利用されるのを待っていました。これは今や他の興味を持っている利用者にとっても役立つ場合があります。

しかし、ここで必要な欠けているデータはバージョン管理された立法に関するものでした:国会のプロセスの各ステップの法案の実際のテキストです。両院はHTML とPDF のドキュメントとしてのみこれらを公表しています。希望する情報は抽出する必要があります。これをデータに変換するには様々なレイアウトを解析し各ドキュメントからの立法の構造およびテキストのスクレイピングが必要です。このステージでは、成果の半分だけが達成されます。最大の挑戦はテキスト内の多くの見当たらない部分を自動補完することです。恐らく実務的な文法上の理由で、両院が公表したテキストは、変更前の記事や記事の一部を含んでいないことがよくあります。リーダー、つまり私たちのロボットに、過去のバージョンの迷路をクロールさせて、テキストに実際に欠けている部分を探させます。

Texte non-modifie

当局筋からのデータを生成する場合に克服するべき、多くの不一致の例

一旦データが最終的に組み合わされ、コードがフリーソフトウェアとして公表されると、それを生成するために組み立てられたすべての原始データと同様に、視覚化したものを表示するのに使用される各データ・ファイルにアクセス権を与えるオープンデータのAPIツリーとしても誰でも再利用するためにそれを再配布することができるでしょう。

GitLaw のアイデアに続いて、法案の各々をバージョン管理されたGit リポジトリにホストすることもごく当然に思えました:コンピューター・プログラム・プロジェクトでのように、法案の記事はテキストファイルになります。また、国会のプロセスの各ステップの日付に、機関は、それが変更した各記事の新バージョンをコミットします。フリー・ソフトウェアのGitLab を使用すると、誰でもウェブ・プラットフォーム上のリポジトリをブラウズすることができます。また、GitHub 上のように、プロジェクトを「フォーク」して自分たちの「プル・リクエスト」を登録することで、自分たちの修正を提案することができます。

GitLab

GitLab 上でバージョン管理されるGit リポジトリへ変わった法案の例

次は何?

依然として、出所の不一致の自動的な取り扱いは不完全なままです。私たちのロボットは今日2010年以来発布されたテキストのうちの125以上で失敗します。これは私たちの資料集が検討されたテキストのわずか70%にしか相当しないことを意味します。私たちは近いうちに、一方では見当たらない法案の大半を処理し、誰でも討論の間に修正案付きテキストの詳細なバージョンにアクセスすることを可能にして、その進行中の採択プロセスの間にさらにテキスト統合を進めることができるだろう、と確信し続けます。解析エラーのうちのいくつかが、例えば財政法のための手順問題であると明白に確認されれば、公表された採択テキストをさらに「修正する」私たちが遭遇したこの誤謬に関しては、いくつかの例外事例はきっと自動化の制限に達するでしょう。

もし機関が前へ一歩進まなければ、この全体の成果は常に様々な複雑な挑戦を保持するでしょう。これは、世界中の議会がその情報システム内に完全に統合されたルーチンへその法律制定手続きを次第に移行させるべき多くの理由の単なる一例です。機関それ自体とそれらが奉仕する社会の両方が、国会のオープンネスと透明性からのみ創出することができる肯定的な外面性からいかに利益を得られるかを単に想像してみましょう。

この主題についてもっと知りたい人は誰でも、最新のオープン立法データ会議のビデオの人気取りの時間を気軽ににブラウズするべきです:)

原文(2014/6/25 Open Knowledge Foundation Blog 記事より):
Original post GitLaw: How The Law Factory turns the French parliamentary process into 300 version-controlled Open Data visualizations / Regards Citoyens, licensed under CC BY 3.0.

オープンデータのための投資対効果検討書

2014年7月14日 in News

オミダイア・ネットワークの政策担当役員であるMartin Tisne とエコノミストでありLateral Economics のCEO でもあるNicholas Gruen は先週キャンベラで「ビジネスのためのオープン」というレポートを発表しました。これは、G20の経済成長目標達成を支援する、オープンデータの可能性を計量し例示する、初めての研究です。Martin は、オープンデータのための経済事例を以下の通り作成しています。

Manhattan

G20とオープンデータ:ビジネスのためのオープン

オープンデータは今年のG20の数多くの優先事項に及び、G20の2% 成長目標の半数以上を達成することができました。

オープンデータのための投資対効果検討書

オープンデータの議題を通じて経済を分析することで、経済成長への著しい貢献と達成可能な生産性が確認されました。政府、民間部門、個人およびコミュニティはすべて、投資に通知し、新産業の創出を駆動し、そして意思決定と研究に通知するイノベーションと情報から利益を得られると主張しています。価値のある情報が生成・再利用されるようなやり方で段階的な変化を印すために、G20は情報をオープンデータとして公表すべきです。

2014年5月に、オミダイア・ネットワークは、Lateral Economics にG20の2% の成長目標を支援し、オープンデータの議題が経済成長と生産性に対していかに重要な貢献をすることができるかを例証するための、オープンデータの可能性に関する経済分析を引き受けるよう任命しました。G20経済をすべて組み合わせると、アウトプットは次の5年間の累積で、13兆米ドル増加する可能性があります。オープンデータ・ポリシーの実装は、このように5年にわたってG20の2% の成長目標のうち約1.1% 分(全体のほぼ55%)G20の累積GDP を上昇させるでしょう。

推奨

重要なことには、オープンデータは多くの今年のG20優先事項に及んでいます:民間のインフラ投資促進、雇用創出と参加の向上、税制強化と汚職との戦い。このメモは、すべてのG20優先事項に及ぶオープンデータの筋道を示唆しています。より多くのデータがオープンになるほど、利用、再利用、転用、そして(他のデータとの組み合わせで)みんなの利益になるようなリミックスが可能になります。

私たちは、オープンデータ憲章に署名するよう、G20経済に要求します。

G20は、G20ワーキンググループおよびテーマによって公表されたデータが、合意されたオープンデータの基準に従うことを保証するべきです。これは、不正を暴き、汚職と戦い、イノベーション促進をさらに進めている、より透明性の高い、効率的で、効果的な政府に結びつくでしょう。

データは国家資源であり、またオープンデータは「ウィン-ウィンの」政策です。それはもっと既存の資源を作ることに関係しています。私たちは、データをオープンにするコストが経済的なリターン(これは大きなものになりえます)より小さいことを知っています。プライバシーへの関心を尊重する手法は考慮に入れなければなりません。これが実施されれば、公共及び部門部門での情報共有が増えるので、肯定的なリターンが増加するでしょう。

G20の機会

去年9月に、サンクトペテルブルグG20 リーダー宣言で作成されたコミットメントを推し進め、成長への刺激を確実に進捗させるために、G20 加盟国のリーダーは、今年11月にオーストラリアでの会合を予定してます。G20 に関係するアクションは投資の増加、雇用と参加の拡大、貿易の増強、及び競争の促進といったものを含む予定です。

結果として生じる「ブリズベーン・アクション・プラン」は、次の5年にわたって現在プロジェクト化されたレベルの少なくとも2%以上、G20 のアウトプットのレベルを底上げする目的でのこれらのコミットメントをすべてカプセル化するでしょう。G20政府による共同および集団アクションの主要な機会があります。

政府および公的な資金による研究データの両方について、政府は、既存の公共部門データの公表を強化すべきです。しかし、単にガバメントデータをもっと公表するよりも、オープンデータを促進することでより多くのことが行えます。適切な状況では、政府は、民間部門データ(例えば企業の財務報告)の公示を命ずることができます。

推奨するアクション

  • G20政府は、よりよく私たちの市民のニーズを満たし、イノベーションと繁栄が広がることを可能にする、より強固に、より相互に連結した社会の構築を促進する、オープンデータ憲章の原則を採用するべきです。
  • 下記に例示しているように、採取産業からの収入や会社の実質所有者に関連するオープンデータの公表、といったG20の個別テーマ下の特定のオープンデータ目標を採用すべきです。
  • G20政府はG20を横切るライセンス方法の枠組みを調和させることを考慮すべきです。
  • G20政府はオープンデータ公開の量と質を測定する基準を(例えばOpen Data Institute のオープンデータ認定を一般的な標準の採用を駆動させるための底上げの仕組みとして)採用すべきです。

G20での実例

財政金融政策

政府は、オープンでなかったりマクロ経済の管理者がアクセスできない豊富なリアルタイム・データを所有しています。G20政府は次のことをするべきです:

  • 経済予測の背後にあり、代替的政策設定の評価を支援するモデルをオープンにしてください。
  • 政府が比較して買い物ができるようにするために、政府とサプライヤー間の支出および契約に関するデータを公表してください。

汚職防止

オープンデータは、汚職が検知される可能性を高めることで、汚職の減少に直接寄与するかもしれません。G20 政府は次のことをするべきです:

  • 採取産業からの収入と同様に会社の実質所有者と関係するオープンデータを公表してください。
  • 国境をまたぐ商業実体の実質所有者の追跡や取引の比較と調停を含め、国際通貨フローの追跡ができる、調和した技術標準を共同研究してください。

貿易

複数の統治権から貿易データを得て利用するのは困難です。アクセス料金、特定のライセンスそして非機械可読のフォーマットはすべて、大きな取引コストを含んでいます。G20政府は次のことをするべきです:

  • 貿易データに関係するオープンデータ・ポリシーを調和させてください。
  • 標準的な貿易のスキーマとフォーマットを使用してください。

雇用

雇用条件に関するより高品質の情報は、より大きな職務の満足度と改善された生産性を生みだし、組織への従業員のよりよいマッチングを促進するでしょう。G20政府は次のことをするべきです:

  • 中央に集められた求人登録をオープンにして、人々が仕事を見つけるための新しいメカニズムを提供してください。
  • 特別な領域のスキルの需要に関するオープンな統計情報を提供して、その支援する訓練と教育がその提供物を磨き上げるのを手助けしてください。

エネルギー

オープンデータは、エネルギー供給のコストを下げて、かつエネルギー効率を改善するのを支援するでしょう。G20政府は以下のことをするべきです:

  • 消費者およびサプライヤーからのオープンデータを公表するインセンティブを提供して、エネルギー会社がエネルギー計画の最適化により原価を削減できるようにしてください。
  • 建築のためにエネルギー効率証明を公表してください。
  • 政府の建物のリアルタイム・エネルギー消費量を公開してください。

インフラストラクチャー

現在のインフラストラクチャー資産情報は分断化され非能率的です。現在の資産データを公開することは、ギャップの理解と新しい洞察を提供するための重要な第一歩でしょう。G20政府は次のことをするべきです:

  • 政府のインフラストラクチャー資産と計画に関するオープンデータを公開して、インフラストラクチャーのギャップをよりよく理解し、インフラ整備におけるより大きな効率改善と洞察を可能にし、コスト/利益を利用・分析してください。
  • G20参加国中の一貫して調和した方法で、オープン契約パートナーシップを通じた契約を含む、オープン・インフラストラクチャー・データを公表してください。

価値についてのこれまでの例

  • 米国では、そのデータセットをパブリックに公開するというほぼ30年前の海洋大気局の決定は、イノベーションの爆発(予報、モバイルアプリケーション、ウェブサイト、研究等を含め)と数十億ドルの気象産業をもたらしました。
  • EU におけるオープンガバメント・データは経済活動を400億ユーロ増加させるでしょう。間接的な利益(データ駆動のサービスを利用する人々)の合計は年間1400億ユーロに達するでしょう[1]。
  • マッキンゼー・リサーチは、オープンデータの結果としての付加価値の中で7つのセクターだけで年間3兆ドル以上を生み出すことができたことを示唆しています。
  • 2002年にデンマークでオープンデータとして公表したところ、コストが200万ユーロであったのに対して、2005年から2009年に6200万ユーロの利益をもたらしました。2010年のROI:20万ユーロのコストに対して1400万ユーロの利益[2]。
  • オープンデータは、カナダにおける税法中の慈善団体向け寄付扱い分の32億カナダドルの誤用を明らかにしました[3]。
  • たったひとつのクラスの処方薬に関するオープンデータの公開で、NHSは年間2億ポンド節約することができたでしょう[4]。

[1] https://www.ereg-association.eu/actualities/archive.php?action=show_article&news_id=167

[2] http://www.adresse-info.dk/Portals/2/Benefit/Value_Assessment_Danish_Address_Data_UK_2010-07-07b.pdf

[3] http://eaves.ca/2010/04/14/case-study-open-data-and-the-public-purse/

[4] http://theodi.org/news/prescription-savings-worth-millions-identified-odi-incubated-company

原文(2014/6/23 Open Knowledge Foundation Blog 記事より):
Original post The Business Case for Open Data / Martin Tisne, licensed under CC BY 3.0.

ブラジルの開発銀行 – 競技場の象

2014年6月16日 in Featured, News

これは、私たちのStopSecretContracts.org の連携相手グローバル・ウィットネスのアナリスト兼運動家であるアンドリュー・シムズによるゲスト投稿です。公共の契約がオープンな契約であるべきであると信ずるなら、私たちの請願書に署名して、世界の指導者たちに伝えてください。この記事は、最初にグローバル・ウィットネスのウェブサイトに掲載されました。

WorldCup

象徴主義もこれよりあまりよくなることはありません – 史上最も高価なワールドカップの開幕戦に備えて、何千人ものホームレスのブラジル人が、サンパウロの競技場の外側にキャンプを設置しました。

ブラジルのワールドカップ競技場は破約の記念碑になりました – (政府保証分に対して)大部分が公的資金による、途方も無く高価な(過剰価格の意見陳述付きの平均約4倍の過剰予算)そして開催都市が維持できないために、ワールドカップ後の白い象となる運命にあるものがいくつかあります。

ワールドカップのインフラストラクチャーの人名録がブラジルの開発モデルにおける逆説を明確にします。その競技場の主な投資家はほとんどの人々が聞いたことの無い最大手銀行でした。- 国の国家開発銀行(Banco Nacional de Desenvolvimento Economico e Social (BNDES))、その権限が「社会-環境持続可能性および不平等の縮小を促進する」ことを含む大多数の公的資金提供を受けている銀行です。

これらのゴールは、ワールドカップの潜在的な遺産の側に心地悪く居座ります。

ブラジルの2番目に大きな建設会社、アンドレイド・グティエレス(AP通信によれば、ブラジルの直近の選挙での政治献金が500倍増加した)が建設したポルトアレグレのベイラ・リオ競技場を例に挙げてみましょう。ベイラ・リオの建築コストは、予算を150%以上超過しました。また、全コストの80%はBNDESによって実施されました。

アンドレイド・グティエレスは、エンジニアリング会社Via Engenharia と一緒に、ブラジリアのMane Garrincha 競技場も建てました。その競技場の座席は、直近の2つのワールドカップでの南アフリカとドイツの平均的な競技場の座席コストに比べて3倍のコストが掛かりました。

BNDES は、世界銀行のものよりも大きな有価証券明細書を持つ、ブラジル及びラテンアメリカとアフリカの一部における一流プレーヤーです。2012年には、この銀行の資金の約1/4がブラジルの労働者支援ファンドから、そしてちょうど半分強が国庫からのものでした。この銀行の消費の70パーセントに相当する分が、その年間収益の合計が1億3500万USドルを超過する「大手企業」に行っています。

グローバル・ウィットネスは、BNDESに関する3つの主な関心事を持っています:

1. 投資パートナーの選択

ワールドカップ契約6社からの上級職員(Construcap、ガルバウン、メンデス・ジュニア、OAS、オーデブレヒト、そしてEngenharia)は、2003年から2006年の間の10のブラジルの空港での主要なインフラストラクチャー(何百万人もの訪問者をワールドカップ開催地へ連れて来るインフラストラクチャー)の建築を通じて、申し立てられた不正蓄財に対する試みを行っています。多数の代表者は、Infraero の役員との犯罪団体の一部(ブラジルの重要な空港を管理する国有企業)であったことで告訴されています。

同時に、彼らは、ブラジルの公認弁護士が、転換された公金が4億4000万USドル以上になったと主張している、不正蓄財の責任を負うものです。調査者は、サンパウロのコンゴンハス空港だけで、飛行機に乗るために乗客が利用する歩道橋が190%の異常高値を付けられ、ブラジルの納税者が総額260万USドルを失う規模に至り、物価インフレが生じたと言っています。

この事件は2011年に法廷に最初に登場しました。3年後に、有罪宣告はありませんでした。被告は容疑を否認しています。

2. 透明性の欠如

BNDESがある企業に投資する金額の量に関して、何らかの非定型データが利用可能である一方で、銀行の透明性はそこで終了する傾向があります。

BNDESは、銀行機密に基づく情報の自由要求への免除を主張して、ブラジル内外の私企業の実体へのそのローンの詳細を公表しません。

他のものを通じたある企業への融資の論理的根拠、あるいはそれが資金提供しているプロジェクトの目的や結果、といったBNDESについての公に利用可能な情報の欠如の中で、市民は、自分たちの税金が何に費やされているかを吟味できません。公共機関におけるBNDES投資は公務員によって監査され続けます。しかし、企業内ではそうではありません。これは、BNDESが開発、産業および貿易省の監督の下の連邦公開企業であると考えると、一貫性に欠けるように見えます。

3. 社会・環境上の足跡

BNDESは、その投資対象をガイドしたり、あるいはその影響を監視するのに有効な環境的・社会的セーフガードを欠いています。これは、銀行はアマゾン流域(世界最大の熱帯雨林のホーム)におけるインフラストラクチャーブームの大多数の資金提供者であるという事実によって証拠づけられます。全世界で、私たちは毎分サッカー競技場50箇所に相当する比率で森林を失っています。

特に論争の的になっているBNDESをバックにつけたプロジェクトのひとつは、アマゾンの主な支流のひとつに建築されているビーロ・モンテ・ダムです。ダム建設により、1,500平方キロメートル以上の熱帯雨林のエリアの破壊、20,000から40,000人の強制退去、および地域の生活およびエコシスエムに対する決して話されることのない影響に帰着するであろうことが予想されます。

アマゾンでこのサイズのプロジェクトを構築するという挑戦により、トータルコストが50億USドル、容易に政府予測を超過する可能性があると業界アナリストが主張して、ダムの経済的妥当性についても疑義を呈しました

サンパウロの競技場の外側のホームレス家族のためのキャンプは「人民カップ」という愛称で呼ばれており、ブラジルの好景気が国内の多くで実感できないままであるというワールドカップ訪問者への赤裸々な注意となっています。

ブラジルの1か月にわたるフットボール騒ぎは、恐らく2014年ワールドカップの実際の勝者および敗者から目を散らさせるでしょう、しかし、トーナメントはブラジルの(ビジネスと政治の快適な関係を促進する銀行で具体化され、その納税者への説明責任能力を欠き、またより持続可能な開発ではなく、害する可能性があるプロジェクトに融資する、といった)開発軌道へ批判的な洞察を提供します。

原文(2014/6/13 Open Knowledge Foundation Blog 記事より):
Original post Brazil’s Development Bank – The Elephant in the Stadium / Andrew Simms, licensed under CC BY 3.0.

今月の世界オープン・ナレッジ、スター総出演の要約 – 2014年5月

2014年6月15日 in Events, Featured

先月は飛ぶように過ぎました!既に6月に入り、5月をロックさせたオープン・ナレッジ・コミュニティのイベントにスポットライトを当てる時間です!

Bikestorming は、世界各都市でのサイクリングを育てるモバイルのアプリで、オープン・ナレッジ・アルゼンチンのコミュニティーのメンバーによって開発されたものです。Matias Kalwill はブエノスアイレスでPecha Kucha を使ったトークを行い、Pecha Kucha の国際的なウェブサイト用の英語版を記録することを依頼されました。ぜひこれを見て、オープンデータ、オープンなウェブ・テクノロジーそしてブエノスアイレスでインターナショナル・オープン・データ・デイに始められた、「データの学校」の「データ探検」によって触発されたコミュニティーが推進するイベントといったものを含む、力強いオープン・ナレッジのエコシステムを特色とするこの刺激的なプロジェクトについて学んでください。必見です!

Rob Edwards, Ally Tibbitt、Sarah Hutchinson、Jackie McKenzie およびJennifer Jones は、FOI、ジャーナリズム、およびオープンデータに取り組む人々を集めて、1日間のワークショップを共同でファシリテートしました。その多くが議論アイテムでした:情報はFOIAの下でできる限りアクセス可能な状態で公開されますか?オープンガバメント・データ政策は、どのようにしたら一番うまくFOI 開示に統合することができるでしょうか?FOI 開示ログは、どのような種類のデータがいちばん需要があるのか私たちが理解するのを手助けすることができますか?データの可能性と限界を理解するためにメディアおよび公衆の両方に「データ・リテラシー」はもっと必要でしょうか?詳細はこちらで。

  • オープン・ナレッジ・ギリシャの忙しい月!

ギリシャの5月は初の「データ探検」の最終祝賀およびプレゼンテーション(5月7日に終了)で始まりました。データ探検は、テッサロニキでメディア(ジャーナリズムのAUTH部門)内のITアプリケーション研究所やWebScience大学院(数学のAUTH部門)との協働によるオープン・ナレッジ財団のギリシャ支部によるイニシアチブでした。分析されたデータ・ジャーナリズムの課題は、ギリシャにおける大気の品質、ビジネスにおける新技術、ヨーロッパ及びギリシャにおける学生の流動性および電子政府に注目しました。探検の結果を示す記事は、ギリシャのデータの学校のウェブサイトに投稿されるでしょう。

その後、オープン・ガバメント・パートナーシップ・イニシアチブに向けたギリシャのアクションプラン2014-2016 に関するステートメントおよび提案をともに開発するために、ヨーロッパ学生モビリティは、5月27日のオープン・ナレッジ・ギリシャで地域メンバーや好奇心に満ちた市民をオープン・ワークショップに招待しました。ギリシャのみなさん、引き続き頑張ってください!

DNAdigest (ゲノムのデータへのアクセスに関する問題についての教育、促進、参画を目的とする非営利組織)は、ウィキペディアを探索する場合に遺伝学研究用の新しい資源、オンライン・ツールおよび最近のコンテンツを見つけることをより簡単にすることを目指したエディッタソンを主催しました。エディッタソンはロンドンの参加者だけでなくオンラインのコントリビュータにも開放されていました。オフラインで会い、オンラインで共同作業 – よくできました!

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スポーツは楽しい、スポーツは健康的、スポーツはビジネス – そしてスポーツは次第にデータであるとも言えるようになってきています。世界中から観客動員力のあるスポーツや地方のジュニアリーグについて、ビッグマッチから小さなニッチ領域まで、ファンによって集められた巨大な量のデータがあります。そしてパーソナルデータもそうです:自転車ルート、散策路など。スポーツ・ハックデイではオープン・スポーツ・データの探索がとり行われ、さらに、スポーツとオープンデータにまつわるあらゆることに特化した新たなオープン・ナレッジ・ワーキング・グループのキックオフを目指した最初のプロジェクトとなりました。ワールドカップが近づくにつれ、これに関しては近いうちにもっと情報が入るでしょう!

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何という月でしょう!あなたはオープン・ナレッジ関連イベントを開催していますか?あなたからの連絡をお待ちしています。次の数か月の世界の動きの要約に向けてあなたのイベントを共有してください!あなたの6月のイベントを7月6日までにコミュニティのTumblr に登録してください(やり方と場所はこちら)。メインのオープン・ナレッジ・ブログとチャンネルで7月に公表予定の月間スター総出演の要約で特集します。

原文(2014/6/5 Open Knowledge Foundation Blog 記事より):
Original post All-star wrap-up of a month of Open Knowledge events all around the world – May 2014 / Beatrice Martini, licensed under CC BY 3.0.

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by okfj

オープンデータ500のローンチ

2014年5月28日 in News

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ニューヨーク大学のGovLabは「The Open Data 500」をリリースします:

初のオープンガバメント・データを利用する企業の包括的な研究

ウェブサイトでは、政府からの自由なデータを基にしてビジネスを構築するための500の方法を示しています

商務省はGovLab 初の企業/政府円卓会議に参加します

世界的に年間数兆ドルの価値があると推定される、経済的価値の広大な新しい貯水池は、連邦政府機関と民間企業の間で技術主導の連携によって利用され始めています。この新技術ブームは、漸増する量のデータ・ストアを容易に自由に利用可能にするのにあらゆるレベルで政府を巻き込み、そして技術革新とビジネスの成長のためにこのデータを適用する方法を学ぶ企業を巻き込んでいます。このデータの多くは、原則的に公開して合法的に利用されていますが、政府は現在「オープンデータ」としてより簡単にアクセスし、利用できるように取り組んでいます:すなわち、営利および非営利ベンチャーを起業したり、社会や市場の動向を理解したり、データ駆動型の意思決定を行ったり、複雑な問題を分析的に解決したり、といったことに利用できると多くの人が考えている自由で公開されたデータです。

本日(訳注:2014年4月8日)、オープンデータ500のウェブサイト(既にオープンガバメント・データを利用している多数の米国を拠点とする企業を文書化する、初の調査研究)を立ち上げたことをニューヨーク大学のGovLab は喜ばしく思います。オープンデータ500は持続的に更新される進行中の研究です。これは、オープンデータが単に理論的な概念であるだけでなく、既に価値および雇用の創出で実用化されている、現実世界の経営資源であることを示しています。研究は、 John S. and James L. Knight Foundation からの資金提供でサポートされており、ワシントンDC のCenter for Data Innovation が主催したイベントで本日発表されました。

「オープンデータ500は、私たちに新たなビジネスの実現性の最初の詳細で掘り下げた視点を提示しています」と、GovLab の上級アドバイザーおよびオープンデータ500研究のディレクターであるJoel Gurin が述べました。「私たちは、オープンガバメント・データなしではまったく存在し得ない、あらゆる種類の企業を見つけています。オープンデータは今やアメリカのビジネスの一部となっており、その利用方法を学ぶ企業は競争優位性を持つことになるでしょう。」
最初の調査対象500社はオープンな連邦データを利用していますが、なかには州、市および地域のオープンデータを同様に利用しているところもあります、とGurin は述べました。Gurin はまた、最近出版された本(Open Data Now)の著者でもあり、そこにはオープンデータの用途および可能性について記述されています。

企業と政府系機関がオープンデータをより効果的に利用するためにともに連携して協力するのを支援するために、研究はどういった種類の企業がどういった種類のデータを利用しているかという情報を収集しています。ガバメントデータを利用する多くの企業はたいてい、収集、維持、利用が困難な方法で提供されていることを訴えています。

GovLab の創設者兼ディレクターであるBeth Simone Noveck が観察しているように、「この研究は、オープンデータは既に主要な国家的資源でありビジネスの駆動装置であるがその真価を発揮するまでには長い道のりを要する、ということを示しています。政府は透明性を提供するために、正確、完全そして利用可能なオープンデータを提供する必要があり、またビジネスと市民のニーズを満たす必要があります。GovLab では、私たちは、オープンデータのエコシステムをより有効に機能させるのを支援するために客観的なファシリテーターとして、ビジネスと政府の両方と仕事をすることを計画しています。」

この意味でGovLab はさらに、データ・リリースためのプロセスおよび優先事項の改善を支援するために、彼らのデータを利用する政府系機関と企業の間で一連の円卓会議を召集する予定であることを、本日(訳注:2014/4/8)発表しました。商務省は初回の円卓会議に参加することをコミットしました。他の連邦各省も、将来的に参加する意向を表明しました。

商務省はオープンデータ500の研究に非常に興奮しており、これをずっと信じてきた次のようなことの確認と見なしています:私たちの膨大なデータ資産をパッケージ化し、普及させるために私たちの能力を高めることによってアメリカのビジネスを革新的なものに、政府をより賢く、また、市民をより知らされた(インフォームドな)ものにすることができる。」と経済担当商務次官Mark Doms は述べました。「私たちは今後の円卓会議でGovLab と仕事ができることに、そして私たちのデータをより価値のある、アクセスし易いものにするために何ができるかじかに学ぶことに、わくわくしています。」

それがオープンデータ500を生きた資源にすることを計画しているので、GovLab はその成果を絶えず更新し、拡張し、深めるでしょう。研究に参加したい企業は、OpenData500.com 上の調査タブに掲載されている情報を記入する必要があります。調査で収集されたすべてのデータはサイトからダウンロードすることができ、かつGovLab はデータを分析し、その結果を共有するために他の研究者を強く奨励しています。

原文(2014/4/8 GovLab Blog 記事より):
Original post Launching the Open Data 500 / Kirk Hovenkotter, licensed under CC BY-SA 3.0.

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オープンデータの価値とは何ですか?

2014年5月27日 in News

世界中で、国及び地方公共団体は、多数の正当な理由により、収集したデータをオープンデータとして利用可能にしています。オープンデータによって、政府がより説明責任を果たすための支援をしたり、政府の業務において市民が力を得たり参画したり、より効率的かつ効果的に公共サービスを提供したりすることができます。民間部門では、オープンデータは、起業家のための新たな機会を創出したり、既存事業のより戦略的な運営を支援したり、投資家に有益な情報を与えたり、研究開発のペースを加速したりすることができます。

これは良いことづくめのようですが、一方でいくつかの疑問が未解決のままです。実際のところ、誰がオープンガバメント・データを利用しているのでしょうか?彼らはどのようなデータセットをどのように利用しているのでしょうか?さらにいちばん答えづらいのは:正確には、オープンガバメント・データの価値とは何でしょうか?

これらは、理論的な問題以上のものです。米国、英国、G8 で設定された最近の政策では、ガバメントデータは、「オープン・バイ・デフォルト」であるべきという考えを受け入れています。即ち、非公開にしておくべきセキュリティ、プライバシー、その他やむを得ない理由がある場合を除いて、それはオープンであるべき、ということです。これは原理的には素晴らしいことです。しかし実際には、米国政府は様々なレベルのデータ品質とともに、さまざまな種類の技術を利用して約10,000の情報システムを管理しています。利用可能で信頼性の高いオープンなデータにそれらすべてを変換する時間、労力、そして費用を正当化するために、私たちはコストと利益を定量化できるようにする必要があります。

私が今GovLab で指揮しているオープンデータ500の研究では、経済学その他の研究者にオープンデータの価値を評価するのに役立つ新しい情報基盤を提供します。これは、現実世界で最初の、健康、金融、教育、エネルギー、その他の部門の政府オープンデータを利用している企業の総合的なマッピングです。これらの企業に、彼らが利用しているオープンなデータセットに関する具体的な質問をすることで、私たちはまた、ビジネスユースにとって最も重要なのはどのようなデータか、そしてどのような形式なのか、といったことを政府機関が優先順位付けするのを支援したいと考えています。

オープンデータ全体の価値を決定することは容易ではありません。これを利用する企業は、できたばかりであることが多く、彼らの成功を測定するのは時期尚早です。一方、多くの既存企業は、自分の仕事のための単なるリソースのひとつとしてオープンガバメント・データを利用しています。このことが、それが彼らのビジネスにどのくらい貢献し得るかを把握することを難かしくさせています。これまでのところ、オープンガバメント・データに価値を置くための努力は、幅広いレンジの数字として表れています。データの価値を推定したものとしては次のようなものがあります:

  • 欧州連合(EU)全体で300億から1400億ユーロ(約400億から1850億米ドル)
  • 英国内のデータとして、約30億から90億米ドル
  • 米国の気象データとして、15億ドルから年間300億ドル以上の間
  • 米国のGPSデータとして、900億ドル、もしくはそれを下回る数字

なぜ数字がバラバラなのでしょうか?最初の2つの推定値は(ひとつはGraham Vickery が欧州連合(EU)のために行ったもので、もうひとつはコンサルティング会社デロイトが英国のために行ったもの)ヨーロッパ人が「公共部門データ」と呼んでいるものです。これはパブリックに利用可能ですが、手数料が必要であったり、再利用に制限が存在する可能性があるため、真のオープンデータとは言えないデータです。これらの見積りはそれぞれ、例えば、新たな情報提供のウェブサイトやアプリのようなデータの直接利用から、データ解析技術の市場形成や政府の効率化などのような間接的な便益から発生し得るより大きな価値に至るまでの範囲を示しています。

米国の数字は、何をカウントするか次第です。オープンな気象データは、二次保険市場におけるアプリケーションでは推定15億ドルをサポートしています。しかし、はるかに大きな値が正確な天気予測から来ており、米国内で年間300億ドル以上の節約になると言われています。 GPSデータの価値が900億ドルと見積もられていますが、その数字は業界の研究から来ており、高すぎる可能性があります。それ以外のあいまいな数字:マッキンゼーの調査は米国の健康データが300億から4500億ドルの可能性と推定される、としていますが、この見積は公共データだけでなく民間のデータソースを含んでおり、健康に関するオープンデータの価値を引き出すのを難しくしています。マッキンゼーは現在、すべてのオープンガバメント・データの価値の合計の推定に取り組んでおり、オライリーStrata 会議で今月末(訳注:2013年10月)にリリースされる予定です。

オープンデータ500では、すぐさま私たちがより良い数字を得られるわけではありません:私たちは、単にデータベース内の企業の求人や収益の合計数を単純に加算したり、いくつかのX要素を掛けて、米国政府が提供するデータのすべての値を取得したりすることはできないでしょう。(私たちは、この最初の調査では米国企業だけを研究対象としています)しかし、私たちは、経済学者が今後、より正確で精密な推定値を開発するのに役立つデータを提供したいと考えています。私たちは、調査結果をウェブサイト上で利用できるようにすることを計画しており、そこでは研究者がデータをダウンロードすることができ、新しい企業は、私たちの調査を完成させることができ、オープンデータコミュニティのメンバーは、今後の研究を提案することができます。

また、私たちはデータ保有者(政府機関)とデータ利用者(オープンデータ企業自身)間の長期にわたる対話を立ち上げたいと考えています。私たちは、各企業にどのガバメントデータを利用しているのか、各データセットがどのように役立っているのか、そしてデータセットをどのように改善したら良いか、といったことを尋ねています。体系的に収集されたことがないこの種のフィードバックで、政府機関は公開利用に向けて最も重要なデータセットに優先順位を付け、速やかにそれらをより有用なものにすることができるようになります。英国では、オープンデータ利用者グループが提供するデータを向上させる方法について政府に助言しています。同じ種類のフィードバックは、米国連邦政府機関にとっても重要です。

このプロジェクトを進めるに当たり、私たちはオープンデータから利益を得ている企業のいくつかの強力な事例が既にあることを知っています。オバマ大統領の下で米国初の最高情報責任者(CIO)を務めたVivek Kundra は、最近「生のガバメントデータを利用して構築された企業」の3つの例を指摘しました:住宅データを使用したZillowは、10億ドル以上と評価されています。政府の気象データをベースに構築されたWeather Channel は、2008年に約35億ドルで売却されました。そしてGarmin は、GPSデータを利用して、70億ドルの以上の時価総額を持っています。つい先週、Climate Corporation はスタートアップ企業で、その最高経営責任者(CEO)に私は最近インタビューしたのですが、約10億ドルで売却されました。

問題は、もはやオープンデータが経営資源たり得るのかどうかではなく、どうやったらそれを出来る限り有用なものにできるか、ということです。問題には、データの可用性、データ品質、データ形式、さらには大きな政策、オープンデータの価値に影響を与えることができる技術的、経済的、法的な問題が含まれています。今や私たちはオープンガバメント・データはビジネスに役立つということは分かっているので、何が有効か、いつ、なぜなのか、といったことを学ぶ必要があります。

これを書いている時点では、私たちはオープンガバメント・データを利用している企業を300以上識別しており、彼らにオープンデータ500に参加するよう招待しました。あなたがお勧めする会社がありましたら、こちらにご記入ください。ご自分の会社が良い候補だと思われる場合、私たちの調査はこちらです。#OD500で私達にあなたの提案をtweet したり、opendata500@thegovlab.org 宛てに送ってください。私たちはこの新しい領域をマップしたので、すべての入力は大歓迎です。

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原文(2013/10/11 GovLab Blog 記事より):
Original post What’s The Value of Open Data? / Joel Gurin, licensed under CC BY-SA 3.0.